土曜日朝はがっかりした。近年すっかり増加してきた目ヤニを拭って二度見した日経の数字。「全戻しやないか~い」。
金曜日の日中からナイトにかけてのトレードの仔細は別記事に譲るが、夜寝るまでは相当勝てていた。来週は相当な含み益をもって臨めるはずであった。それが「全戻しやないか~い」である。
この事実は筆者の波動シナリオに破滅的なダメージを与え、その後シナリオ変更することを決心させた。
すなわち、
下落波動はもう1波残っている。
・・・・・・
説明に移ろう。
その前に金曜日までの筆者のメインシナリオを記しておこう。エリオット波動原理での波働カウントである。
これは1時間足チャートである。長く続いた下落の底からスラスト的な上昇で立ち上がったローソク足群を1波の芽生えとし、その後の調整を2波と見立てて、筆者は押し目買いに夢中になっていた。(先週の水曜日・木曜日の朝記事参照)
新1波のスタートの3条件(1戻り高値の突破、2短・中期移動平均線のGX、3一目均衡表雲の上抜け)をすべて満たしたためである。正確には1-1波、1-2波ということになり、1波の芽生えとしたわけだ。というわけで、1波の始点25680円を割らない限りは、買い目線一択には問題はなかった。
そしてこのシナリオには可能性が少なからず残っており、捨ててしまおうという今でも、後ろ髪を引かれる思いであることは事実だ。
上記金曜日ナイトのショックが別れろ、切れろの理由となっただけである。男女間の問題同様、別れは突然やってくる。そしてその理由もまた当人同士でなければわからないだろう。
こういうわけで、このシナリオは廃棄処分とする。では、新しいシナリオとはをこれから話そう。
実は下落波動がもう1波残っているとしたシナリオにも、2つのシナリオが存在する。若干の意味合いが違うだけで最終的には下方向に進むことに変わりはない。
それはエリオット波動原理のカウントで言うと、現在値が4波であるとするものと、5波がすでに進行中であるとするものである。
結論から言うと、前者に比重を置いているが、後者もまた侮れない。まず、日足のシナリオから順番に説明しよう。
【日足】
このシナリオが大前提である。25235円を割れば、買い玉の棚卸セールを実施せざるを得ない、ということだ。
では、このC波を下位足に分解して詳しく見てみよう。
【4時間足】
ジグザグ修正波のC波は5波動構成で進行する。このC波のカウントが間違っていたのではないかというのが、今回のテーマである。
C波の中でも3波がエクステンションし異常に長くなってしまったようだ。が、図のように現在は4波中であるとするのが本日の見解だ。あの火曜日の暴落を筆者はC波全体(Cー5波)の終局とみなして、「大底キャッチ作戦」を翌水曜日に断行したわけであるが、あの暴落はまだCー3波の終局にすぎず、その後の歓喜の上昇、そして落胆の下落は全てにっくき4波の仕業であるというのが本線である。
そして、4本の陽線の後に始まった上ヒゲ陰線から5波の下落がすでに始まっているのではないかというのが別シナリオであり、これも捨てがたいが、前者を第一シナリオとした理由は後述する。
ジグザグか、はたまたフラットか
では、4波とした場合の今後の動きはどうなるだろうか。それを少し考えてみたい。上のチャートをもう一度じっくり観察しながら、頭の中でイメージしてほしい。
修正波のタイプは複合型を除けば3つあるが、例えば、ここから少し下がって(前の安値25680円前後まで)、その後前の高値=26545円程度まで上がってから反落したのであれば、それはフラット修正。
ここから再度上昇して、前の高値を追い抜いていくのであればジグザグ修正。
もちろんそれらの中間的な値動きでトライアングル修正ってのも考えられる。
本当は25680円から26545円までの上昇波動の副次波が何波動構成になっているか(3OR5波動)を正確にカウントできればある程度絞り込めるのだが、一つ下の1時間足を見ても判然としないのが実情である。3とも5とも数えられるからだ。
フラット修正なら話は簡単だ。25600円程度まで下がってきたら買って、利確は26500円程度。拡大型があるからド転ショートは慎重を要するが、その後5波動目の下落があるのが期待できるので、魅力的ではある。
ジグザグ修正であっても同じようなものだ。25790円のできれば安値切り上げで買えば、N値なら25655円まで上がったところで売り払い、様子を見てショートに転じる。これも5波下落が確実なのだから、フラット修正より値位置が高い分おいしい思いができるだろう。
トライアングルについては割愛するが、三角もち合い下抜けでショート、あるいは4波動目高値でショートするのであろうが、値位置が前2者より低い分儲けは少なくなるのは仕方ない。
どうだろう、筆者が売り目線(買いをしないという意味ではない)に転向した理由が少しでもおわかりいただけただろうか。やっぱり別れを切り出すにはそれなりの理由はあるのである。
では、残った問題。実はそれがもっとも大事な問題であるが、
いったい底値はどこなんじゃい!
に移ろう。
まず上記チャートでわかるように、3波動目は実に長かった。通常3波は1波の1.618倍程度の長さが計算されるが、今回は4倍以上という長さであった。(つまり売り方がそれだけ調子に乗っていたということだ)。
こんな場合によく起こる症状としては未達(フェイラー)がある。つまり、5波の終点が3波の頂点に届かない、という現象だ。もしそうなら、安値は25680円を下回らない、あるいはほんの少ししか下回らないということになる。
この現象は厄介だ。疑心暗鬼のなかでトレードしている者にとっては、どこで大底買いを仕掛けていいかわからない。ローソク足パターン(下記注1参照)やチャートパターン(逆三尊とか)の出番であろう。
もう一つ、こんな場合(3波が異常に長い場合)は「1波=5波」の計算式を適用する場合が多い。それだと、今回の1波は(28460→27545)で915円だから、それを4波の高値からマイナスすればいいのである。
仮に前の高値からなら、26545ー915=25630円だし、ジグザグ波動の高値26655円からなら、25740円となる。
いずれにしても、1波の始点=25235円を下回らない。みなみな様、万々歳となろう。
そしてもうひとつ気づくことはないだろうか。そう、いずれの安値予想も直近安値25680円を大きくは下回らないということだ。夜明けは近いということである。
では、これらを踏まえて、今週の戦略を練ろう。
【戦略】
すでに5波の下落に入っているのなら、月曜日はウリから入らざるを得ない。値位置が低く抵抗を感じるかもしれないが、デイトレのウリ感覚がわかっているのならできるはずだ。思い切ってやるしかない。そして上に記した底値候補近辺で買いに転じるだけである。
4波の最中なら複雑だ。筆者が第一シナリオとするのはジグザグ修正である。その理由は筆者特有の「妄想」に属するものであるがいちおう披露しておこう。
『上述したように夜明けは近い。そんなに下値は期待できない。なら、個人投資家の買い玉を投げさせる(振るい落とす)ためには、いったん価格を上昇させるしかない。個人投資家を阿鼻叫喚させて、玉を吐き出させるのがあいつらの手口なのである。上昇させといて、急落させるしかないではないか。未だセリクラ感はない(下記注2参照)とずっと感じてはいたのである。』
というのがジグザグ波動を演出するのではないかという理由である。フラットやトライアングルでは生ぬるい。なので、N値26620円以上に上昇しても「3波に入った」とは思わず、粛々と売るのが正解である(いちおう限界高値は26850円程度まで見込んではいるが)。
「3波に入った」と思わせて買わせておいてから、イッキに1000円以上下げる。その下げが直近安値をも下抜いたのであれば、大抵の買い方は逃げる。玉を放り出す。その玉をあいつらは嬉々として受け止めるのであろう。想像するだに憎々しいではないか。
あいつらと同じように、筆者は底値で買う。それが筆者の生きる道である。(しかし以上のような妄想すらも、すでにあいつらの術中にはまってしまっているのかもしれないな)
以上、天井騒ぎの【今日の綺想曲】でした。ご清聴ありがとうございました。
(注1)
ローソク足パターンはネットで探せばいくらでも無料である。わざわざ高額なお金を払って求めるべきではないし、一番いいのは自分で学習してみることだ。以下の記事ではその学習法の一例を書いておいたので参考に。
まずは自分で勉強してみること。そうすれば悪質商材屋に騙されることはない。
また、天底転換パターンは多くあるように見えるが、筆者はひとつに絞り込めるように感じている。それはズバリ!「明け(宵い)の明星」で、他はその亜流にすぎないというのが自説である。例えば9/13から始まった下落トレンドを1時間足チャートで見てみよう。天底の折り返し点はほぼ全てそんな形のローソク足パターンだろう。
(注2)
今週大底買いに走った筆者ではあるが、その時でも相場にセリクラ感が不足していることを感じてはいた。まだほとんど投げていないのではないか?というのが本音で、だから買い玉を持った翌日以降でも売り玉を外せないでいるし、ブログ記事でもイマイチ歯切れが悪いような印象を受けさせてしまっているのではなかろうか。
理由はある。
天底ハンターを目指す筆者は、毎日のルーチンとしていくつかの指標を帳面に記しているのであるが、相場の転換度をはかる指標として2つを紹介、説明しておこう。
ひとつは騰落レシオ。日経新聞では25日平均のものが掲載されているが、先週はずっと80%を割れそうで割れない、80%トビ台を維持しているのである。筆者の経験からだが、やはり70%台(半ば以下)にならないと底を打ったと言えないのではないだろうか。
もう一つは株探さんが掲載している、25日線乖離マイナス10%以上の銘柄数である。先週は月曜日にやっと200銘柄を超え、その後徐々に増加し始めたとはいえ、金曜日でも304銘柄(これらは全市場の中の数字)であった。が、これも大底という時は400,500以上あって当然なのである。5月の連休明けの1118銘柄は特別としても、3月SQ週の時は連日500,700銘柄あった。
また、今まさに思いついたのであるが、VIX短期先物指数のETF<1552>の日足チャートを掲載しておこう。日経平均株価とは逆相関の関係になる銘柄だ。もう少し伸び余地(日経は下落余地)がありそうな気がしないだろうか。
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