前記事であるように、筆者は大事な売り玉を手放しているため、ここからの戦いは非常な困難を極めることを覚悟しないといけなくなった。自信を持って、買い玉を仕込めることができなくなったのである。
それはこの相場の下落がどこまで続くものなのか最終的に判断できないからである。売り玉さえ持っておれば、どこで買ったとしても、その行為は売り玉が補填してくれる。それ以上含み益が増えることはなくとも、損失が増えることもない。両建て戦略の唯一にして最大のメリットなのである。
しかし、筆者には夢と期待がある。ほぼそれらだけで毎日のトレードに臨んでいる以上、それらを実現させるための材料探しを徹底させる以外ないのである。
そのために今回、限月トレードを提唱してみたい。
さっそく始めたいが、そのトレードの正当性に読者を導くために知っておかねばならないことがいっぱいある。さあ、始めよう。
【イベントスケジュール分析】
これに基づく分析内容は先週予想記事から変わっていない。すなわち、エリオット波動カウントとからめれば、
〇3/10~22前後まで・・・・・調整。日足③ー2波の底探り。
〇3/22前後~4/25前後まで・・上昇。日足③ー3波の恐いものなし相場。
3/9に天井をつけた相場は、日銀会合発表から下落が加速した。これは的中だ。
しかし、日程的には的中と言えるが、下落の勢いは的はずれなものになった。筆者はなだらかな下落になると思っていたのである。
判断の理由は③ー2波の期間が2週間程度であると規定したことが大きい。2週間かけてゆっくり下落してもらいましょう、とまたしても勝手な判断である。急落では、時間が持たない、すぐ2波の底に到達してしまうではないか!あとどうやって過ごせばいいのか?
悩んでいるうち、いい手段を思いついた。エリオット波動原理には「複合修正波」があるではないか!
前記事において、今回の急落を筆者はジグザグ修正波とし、もうすぐそのC波の底到達と書いた。でも、いっぽうでは底ではないかもとも書いた。それはこの複合修正波が発生するかもしれないと考えたからである。
これならいくらでも時間が稼げるではないか!
ジグザグが終わったアトは、つなぎのX波(3波構成)、そこからまたジグザグになるか、フラットかトライアングルか。そこまではまだわからないが、少なくとも22日までの8日間(16セッション)はぐだぐだ言いながらでも、何とか読者からのクレームを凌ぐことができるではないか。
22日まではこれにしよう。このカウントでもって日々の暮らしを支えようと思う。
なので、前記事に書いたように、C波底が大底とは言えないのである。もっと下を見なくてはならないかもとした根拠である。
そして、上の予定に書き加えるなら
〇4/25前後~GW前後まで・・・少し軟調。日足③ー4波
〇GW後~6月中旬・・・・・・・日足③波最後の上昇。
こんな絵空事でいこう。
次に【週足】【日足】をまとめて簡単に。
週足】は陽線といえども長い上ヒゲをつけた。現物の225指数に至っては上ヒゲ陰線である。また【日足】ではあの悪名とどろく「宵の明星」の出現だ。
これが前回の(だけではないが何度目かの)高値近辺で出現したものだから、「すわっ、天井だ。逃げろ!」は仕方ない。それほど強烈なサインだったのである。(筆者にとってはアメリカの投資銀行の行く末などどうでもいい。テクニカルこそが真実である。)
しかし、筆者は信じたい。確かに当面は軟調な相場展開が続くだろう。しかし、【日足】は③ー1波をつけたばかりである(※)。この1波の始点=26685円を下回ることは許されないのである。
61.8%押し=27370円、あまり考えたくないが76.4%押し=27105円、最近はやりのようである90%押し=26865円が最大の下落幅ではないだろうか。
現在の筆者の抱くイメージでは、27150円は下回らない、だ。これを下回り、すぐ戻らないとすれば、もう日本株には明日はないとも考えているほどである。この根拠はまた後で明かすことになろう。
(※)筆者自身は先週記事よりこの③ー1波説に転向しているが、28475円までの上昇が5波とする説にも未練がないわけではない。なにしろ1月初めからの上昇波動は5波とした方がカウントしやすそうだ。
そうとすれば、今回の下落はABC調整ということになり、売り派が幅を利かせることになるだろう。下値メドはぐっと下がる。61.8%押し=26525円以下になっても驚きはない。
この辺は趣味の問題だ。筆者もいくらでも、いつからでも転向する用意はできている。
ここまではご理解いただけただろうか。では、いよいよ本筋の限月トレードの話だ。
【限月足】
筆者の手法は、まずその限月の値動きを探ることから始まる。
その内容はもちろん日足や週足のチャートを分析することが主であるが、日々のマーケットプロファイルの累積プロファイル図からも読解を試みる。
当限月、次限月の高値や安値はどこらへんか、どちらを先につけるのか(陽線か陰線かの意味だ)、現在はその高値安値の間のどこに位置するのか、などを考え、スイングやデイトレをその方向に順張りで仕掛けるのが主たる戦術である。
そこでまず、前限月(3月限)のフィボナッチ表を掲載しておこう。
金曜日ナイトセッションは61.8%水準で止まったと言ってよいだろう。前限月の3分の1強が削ぎ落されたのである。たった2セッションで。しかもまだ下がる余地あり、となればそのメドを憶測してみたくなるのもまた人情。
半値水準が27150円である。この数字はただ半値というだけではない重要な意味を持っている。
表の最下部にモード帯を示してある。モード帯というのはマーケットプロファイル分析で使う出来高をあらわすイニシャルが最も多く重なった部分である。ほんとうの意味での出来高とは違うが、相場がもっとも往来した時間が多かった価格帯をあらわしている。それが3限月で言えば、27550円から27400円なのである。
そして、そのモード帯を放れ、半値27150円を下回る価格帯では、イニシャルの積み上がりが極端に少なくなっている。この累積プロファイル表は膨大な大きさなのでお見せすることに無理はある。が、日足チャートを見てもだいたいの見当はつくと思う。
もしこの27150円を下回れば、累積プロファイル表からは、26500円をも簡単に下回ることが想像できるのである。そうなれば日本株は全滅である。それは避けたい、避けねばならぬ。
よって、この半値27150円は下回らないと判断している。大底の大底である。
しかし、今回筆者が言いたいことはそんな事ではない。もっと夢のある話だ。
次の表とチャートを見ていただこう。今回初めて作成してみた。限月足、別名SQ足といわれるものである。株の世界では3か月間の値動きをあらわす四半期足と同じ考え方だが、先物なのでSQ日から次のSQ日までのローソク足を作った方が理に叶っているのではなかろうか。
このチャートの作成上の注意点は下記に示すとして、このチャートや表から読み取れることを列挙してみたい。読者もまずは自分なりに読解に挑んでみよう。
・・・・・・
①ここ3本は下ヒゲ連発で、26000円~28000円手前の価格帯は堅そうだ。
②3月限の実体は過去3限月の実体部分を超えて終わったが、その前の22年3限月の実体の高値(=始値)28745円にはわずかに届かずに終わっている。どうやらあの大きめの陰線に支配されてるような感じだ。
③赤色の日付を見ると、高値安値を先につけるのは、次限月が始まってそう時間は経過していない。とすればSQ月が終わるまでの間だ。20何日という日付が多い。3限月は12月は忙しいので、次の年に持ち込んでいるが、それも新年早々に達成しているぞ。
④安値、高値にはヒゲが必ずついている。したがって、始値よりも上や下が必ず示現するということか。
⑤限月の値幅は1つを除いて3000円以上ある。大きめの陽・陰線を付けるときは4000円以上だ。3000円メドで考えていいのではないか。
ざっとこんな感じだろうか。他にも発見できるかもしれない。また書こう。
いよいよ限月トレードの本題に入る。あるある早く言いたい。
結論から言えば、限月トレードとは
『当限月が中心限月になった月内に仕掛け、SQ日までに決済するトレード』である。
当然のような気もする。すでに実行されているトレーダーも多いだろう。無意識であろうとなかろうと、スイングトレーダーなら安値から高値、またその逆を全て獲っている方もいるだろう。
なので、自慢気に話すつもりはない。この6限月に限ったトレード法を示すに留めよう。
まず大事なことは各自の相場観である。次のSQ日まで相場がどちらの方向を向いて動くのか、自分の態度をはっきりさせなくてはならない。
筆者の場合はもちろん上昇である。超目先は軟調といえどもいずれは反転、3万円に向かって進むはずである。
仮に底値のメドを27000円としよう。これに平均値幅3000円をプラスすれば簡単に3万には到達するであろう。週足3波の目標値は30310円と試算している。なのでこの6限月で達成する公算は大きい。上手くすれば最高値30710円突破も不可能ではないだろう。
一番の難関は、上の②番で書いたように、22年3限月の高値29370円である。おそらくそれを突破するか、その手前で大きめの下落があり、振るい落としにかかる確率が高まるだろう。もちろん利確してもいいのであるが、平均値幅3000円以上を信じて激震に耐えることも修行のうちであろう。もし27000円前半の玉ならば精神的に安心だ。
限月トレードの決済に関しては、なるべく次のSQ日まで引きつけるのが理想であるが、平均値幅の3000円以上を達成した段階で決済するのもいいだろう。上のチャートを見るまでもなく、反転、長いヒゲが出るかもしれないからだ。
筆者はこの6限月のローソク足を、どちらかといえば下ヒゲが短く、実体の長い陽線を思い描いているが、人によっては、下ヒゲが長い陽線を思い描いて仕掛ける方もいるだろう。あるいは、陰線をイメージする方もいるかもしれない。最後は相場観の勝負であると言ったのはそういう意味である。
なので、6限月のローソク足をイメージすることに集中するべきだ。そのイメージができないうちは、こんなトレード法などナンセンスなものになるだろう。
筆者がなぜこんな事を考えるようになったかというと、昔の大敗の経験からくることだ。
昔の筆者はいわゆるコツコツドカン型。毎日デイトレードして小さく儲けるが、時折り大きな失敗をしでかしてロスカットもできぬまま、トータル負け。
ある時気がついた。「あれ、SQ日の寄付きで買って放置、次のSQ日で自動決済しておればミニ1枚で10万円儲けられたやん。何の為のデイトレ?」・・・こんな体験が数度あった。
でもその時はエリオット波動もフィボナッチもダウ理論も、何も知らぬ時代。「明日のこともわからんのに、3ヶ月先の株価なんてわかるかいな!」で、赤字を垂れ流す日々。
しかし、今は違う。天底の研究の甲斐あって、大体だがわかるようになってきた。そしてもっと大事なことは間違ってもすぐ訂正すればいいということを学んだことだ。
だから、相場観などという大層な事を持ち出さなくともいい。なんとなく上がる、なんとなく下がる、そんな軽いノリで最初はいいのである。
あとは仕掛けるべき高値や安値のメドをしっかり研究することである。間違っていた時に、最小の損切りで済ませられるように。
ちょっと脱線した。話を戻そう。
仕掛ける日は上記③番から、今月の20日すぎになろうか。ちょうど【イベントスケジュール分析】で書いたように、22日は転換日に当たる。匂うではないか。マークすべき日がだいたいつかめてきたようだ。
最後に上記④番からは何を引き出せそうか。始値より高値はあるという気づきからである。もっと言えば、6限月は陰の寄付き坊主にはならないということだ。
もうおわかりだろう。6限月の天井は28640円ではない。それ以上には絶対になる。極端な話をするならば、27000円台なら、どこで買っても儲けは出るということでもある。莫大な含み損を抱えるショックに耐え忍べるならだが・・・。
あるいは6限月は陰線だと判じておられるトレーダーにとっては、この事実は不吉と映る。金曜日に建てた売り玉を持ち続けることはできそうにない、ことになろう。
こんな事を信用できるかどうかは人次第だ。筆者はできる。なぜなら自分が導き出した結論であるからであり、それらを一時的ではあっても信用できる資質が備わってきたという自信があるからである。(一時の恐怖心から見事に裏切ることはあるが。昨ナイトセッションのようにね。)
それでは最後に限月足チャートの表記上の注意点だけ書いて終わりにしよう。
終値はSQ日前日=木曜日の大引け値。翌限月の始値は前限月の終値と同じとした。この設定には迷ったが、大引け値でロールオーバーしたと考えることにした。日付欄のNはナイトセッションでのもの、赤色日付は高値安値のうち先につけたことをあらわす。
以上、天井騒ぎの【今日のてんでバラバラ】でした。ご清聴ありがとうございました。
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