まずはこのチャートから。
現物225指数日足をもとに「金曜日始まりの」週足を描画したチャートである。木曜日、9週前の大陽線を終値で下抜け、遂に日経は陰転した。
筆者は、当面のロマンを封印し、ほとんどのトレードをショート主体に切り替えたが、それでも安値更新の度に1回はカイを試みてもいた。一発逆転の日が近いのをうすうすながら感じてもいたので、その時になって大笑できるように「買い単価」を下げることに専念しようと忍耐強く粘っている。ショートトレードは、いわばヘッジトレードという位置づけである。
この陰線がダマシになる可能性もあるし、翌週すぐ戻してくれればそれでいい、という思いだけである。
果たして、このまま日本株は下落を続けるのか、もうすぐ反転、日足5波の上昇トレンドを再開してくれるのか。
誰もが固唾を飲んで見守っているのが今週であろう。
・・・・・・
さっそく【日足】から見ていこう。
2,3日前でも掲示したラージのつなぎ足チャートだ。青いラインを引いたように、当時はC波が巨大化したフラット修正波だと認識していた。ただ、そのカウント法だとC波の3波動目(33470→32010)が一番小さくなるかもなあと、ちょっと自信がなかった。
が、昨日筆者がいつも参考にさせてもらっている、マネースクエア社の宮田直彦氏の
レポートを閲覧したところ、氏はダブルスリーと捉えておられるようで、最初の3波動をフラット、そしてツナギのX波を介在させて、8/1の33470からはジグザグ波動ということだった。
『なるほど、その方がきれいだな』で、難なく宗旨替え。プライドも何もあったものではない。また、最後の下落波動(C波32810円〜)はどっちみち5波動構成になることには違いがないし、『まあどっちでもいいか』。
なので、今後は波動に異常が生じない限り、このジグザグ修正波としての視点から予想を展開していくつもりである。
というわけで、改めて日足チャートを観察してみると、ここ3日間のローソク足はいかにも弱々しい。
日足ダウ売り転換の重要な価格である31360円を下抜けたものの、終値では回復するという粘り腰は一定の評価を与えてもいいが、それは赤点線や緑線のような支持ラインやチャネルラインに支えられているだけで、その実は高安値の切り下げで、とても買えたものじゃないのは誰の目にも明らかだろう。
とにかくまだ下げ切っていない、アク抜け感が感じられないのである。
最初はお茶だけのつもりでも、2度目はキス、そして3度目には腕の中というパターンを「恋泥棒」というが、2度が3度に度重なって好きになったの、というわけである。
なので、まだまだ油断はできないのである。
しかし、その緊張を解き放つ時もいよいよ目前に迫ってきたというのも確かだ。それをこれから検証してみよう。
【4時間足】
見てわかってもらえると思うが、現在位置は4波動目の調整期間にあたる。いずれは5波動目の奈落に突き落される身ではあるが、日足は安値を更新するも31360円につかず離れず、束の間の安寧を楽しんでいるように見えるのもうなずけるだろう。
その時(アレ)はもうすぐである。マジックが点灯した途端に連敗してしまうのはよくある事だが、アレは確実にやってくる。
まず今の4波調整を考えてみよう。
2波動目はジグザグ修正の短期単純型修正波動となった。となれば、オルターナティブの法則から今4波は長期の時間調整となる。フラットかトライアングル波動だろう。
もっとも長期といっても4時間足だし、あと2,3日間見ておけばいいのではないだろうか。フラットなら2日で、トライアングルなら3日もあれば十分ケリがつく。
価格の戻しの限界は先の31630円。それ以上はせいぜい20、30円までと見ている。例えば2波の値幅はどうだ。380円だ。それを大幅に上回るものではないだろう。すでに400円は数えられる(31630ー31230)。
ということは火曜日あるいは水曜日には下落が始まることになる。準備しよう。
そして、この【4時間足】から5波動目の底も推測してみようか。むしろそっちの方が興味ありだろう。なにしろ、その底からは楽しいばかりの天国風景が広がるのだ。酒はうまいし、ねえちゃんはキレイだ。今までの苦労がいっぺんに報われるてえもんだ。
この問題は至って簡単だ。ジグザグ波動なんだからA波の値幅を考えればいいだけ。
A波は33470円→31660円だから1810円。これをC波始まりの32815円から引くとN値(1倍)=31005円となる。これは第一目標だ。
ただ、ここで簡単に止まるとは思えない。次の日足の目標値は30580円だが、その間になるのではないかと考えている。
具体的には、①日足3波(26140→33960)の38.2%押し=30970円を少し過ぎた処がやはりくさいだろうか。あるいは②30580円との中間点=30775円か。ここかな。
測定は毎日のように動くので、出たとこ勝負にしたい。いずれその時はやってくる。
その、つまりはその底値が近い事の証左は他にもある。
そもそも先週の日経の急落はどこから始まったのか? アメリカの金利が高騰していたからである。米国10年債利回り日足チャートを見てみよう。
オレンジ色の斜線を上抜けた辺りから皆ヒャーヒャー言い出したようであるが、際立ちは直近7日間の急上昇である。昨年10月の高値を突破する勢いだったからだろう。今のところは薄皮一枚余しているだけで、突破は時間の問題である。
このチャートを分析すると、日足は5波の最終段階であることがわかる。そして副次波の5波動目はエンディング・ダイアゴナル形状ということもわかるだろう。4時間足で確認願いたいが、その5波動目も4波動目の保合い調整に入っており、つまりはラストのラスト⑤ー5波待ちという態勢である。日経4時間足と同じだ。
5波だし、突破は確かに時間の問題ではあるが、それで最後だ。つまりは10年債の金利高騰も終わりだし、日経の下落も終わりである。
次は、相場の天底圏で筆者が指標としている25日移動平均線+-10%以上乖離の株式銘柄数である(株探さん参照)。直近はいよいよ大底が近いことをあらわしている。
先週水曜日以降の3日間で300銘柄を超えてきた。筆者が感じているアノマリーだと、もう1週間ほど同レベルのマイナス乖離銘柄数の日が続くか、ドスンと400、500超の銘柄数の日が現れたら、大底をつけたと言っていいだろう。
下部分は今回の上昇相場が始まった今年1/4前後の同銘柄数推移表だ。その時は前年の大納会直前に7日間の300超え日、そのうち3日間に400超えの銘柄数の日が現れた。筆者が「オオカミが来るぞー」と連日叫んでいた日々だ。因みに、この昨年末以降で300社超えの数字が出現したのは、先週が初めてである。
おわかりだろう。「終り」はもうすぐなのである。
まだある。
土曜日の日経新聞朝刊のマーケット面コラム「スクランブル」の見出しはつぎのようなものだった。
『鳴り潜める日本株強気論 下落サイン、チャートに点灯』
そのサインというのは
①日経平均株価が13週平均線の下で推移していること
②5週線と13週線とのミニデッドクロス
➂ドル建ての日経平均が50%押しレベルになり、200日平均線に迫っていること
④TOPIXチャートがWトップになるかもとの懸念
というものである。
内容はともかく、日経にこんなテクニカル分析の記事が掲載されれば、それは反転が近いことをあらわしているというのもまたよく知られたアノマリーのひとつだろう。「終り」は近い。(特に④などは事実ではなく予測である。③もそうだが、「そうなったら怖いだろー」と読者を誘導しているようにも受け取れる。)
※いい意味で、この中で筆者が注目するのは4つ目である。上記宮田氏のレポートで知ったことだが、安値割れの日々が続く日経と違って、TOPIXはまだ7月の安値を維持しており、それは「強気のダイバージェンス」をあらわしているということらしい。これがある限り日経も安泰だというわけで、7/12の2215P割れには注意要だろう。(8/18の終値は2237Pだった。)
以上で、筆者の「終末論」の根拠のすべてを出し切った。エリオット波動原理は希望の思考法なのである。
次にいつまでで終了するか?だ。これには【イベントスケジュール分析】を持ち出すしかない。
上記種々のチャート分析のニュアンスからは、その「終り」、アレの日はここ1週間、つまりは今週中だと解釈できるだろう。しかし、筆者のスケジュール帳には金利問題に重大な影響をもたらすイベントが近々には見当たらなかった。だから、先週から、いや先々週から「もう終わり」「今度こそ底打ち」などと連呼してはその都度裏切られ、失望を味わっていたわけである。
だけど、今回は遅ればせながらジャクソンホール会議のことを知った。これしかない。とりわけ8/25(金)のパウエルFRB議長講演が注目されていることを今さらながら知ったのはお恥ずかしい限りであるが。
で、このイベントをもとに、いつも通り少し先までの予想を企ててみる。
〇今週いっぱい・・・・・・・4波トライアングル調整終了
〇来週~9月SQ週・・・・・・堅調(日足5波の1波)
〇9月SQ日から10月終盤・・軟調(日足5波の2波)
前回=先週の予想記事欄の完コピになっちゃった。これでいいじゃん!
テクニカル分析はファンダメンタルをも織り込むというならば、今週パウエル講演前にアレ、ソレ、終わりを迎えるはずである。そして事実をもってして反転が確実になるはずである。
ということは、今週の木曜日辺りが一番苦しい(買い方にとっての話)。すなわち大底を迎えるのではないかというのが筆者の考えになる。
これでいいじゃん!
・・・・・・
では、明日の分析・予想会議だ。上記からは、ここ2、3日は日経は安泰となる。といってもぐいぐい上昇するというわけではない。横並びの日替わりレンジ相場だ。上昇自体に力強さはないだろう。上ではフラットかトライアングルかといったが、日数の稼げるトライアングル説が強めであるとしておこう。
1時間足チャートならこんな感じになるだろうか。
3つ目の頂点からは強めのショートがいいね。アレに向けての一石になるだろう。
でも、それは水曜日以降だろうの話。明日はとりあえず買える。買えるし、売れる。
〈重要ライン〉
①33960・・・最高値
②33145~33270・・・4時間足天ネックゾーン
③31990~32195・・・日中マド10
④31775・・・日足戻り高値
⑤31740・・・5日線処
⑥31630・・・1時間足戻り高値
⑦31540・・・上昇転換ライン
⑧31485・・・ナイトセッション・バリュー上限値
※31485・・・ナイトセッション終値
⑨31385・・・ナイトセッション・バリューハーフ
⑩31360・・・日足押し安値(終値での買い方最終防衛ライン)
⑪31295・・・ナイトセッション・バリュー下限値
⑫31230・・・直近安値
⑬31225~31140・・・(改)日中マド9
⑭31005・・・日足ジグザグならのN値
⑮30970・・・日足3波の38.2%押し
⑯30775・・・⑮と⑰の中間点
⑰30580・・・日足次の押し安値
⑱30515・・・日足ジグザグならの延長値
⑲29885・・・日足ジグザグ拡大目標値(月曜朝追加訂正)
㊻30305~30080・・・日中マド8
㊼29705~29605・・・日中マド7
㊽29405~29365・・・日中マド6
㊾28860~28710・・・日中マド5
㊿省略中・・・日中マド1~4
<詳細>
31360円内になんとか戻ろうという意識も強いので、31300円台まで下がれば当面はカイである。
月曜日朝なら⑪まで下がるということはないだろうが、もし⑩まで押してくれれば買うべきである。そして⑥は超えないから、キャッチ&リリースで迷いなく利確。ド転ショートもいいだろう。
先に上昇から始まれば、31600円に近づいた処でのショートはやむなし。もし仮に31630円を超えるような上昇で含み損を抱えてしまうようなことが発生したとしても、その日だけのことである。夜には、あるいは翌日にはお熱は下がっている。
そして、買うのは十分下がった処、⑪で拾っておけば夜には利が乗るはずである。
<ポジション>
売り5(33910、33710、33700、33440、31850) 変わらず
買い4(31325、31400、31660、31720) 枚数変わらずも入れ替えし、単価下げる
※もうすべて手仕舞いしてしまおうと短気を起こしたが、よくよく考えてみれば筆者は負けていない。むしろ勝ち組である。買い単価をたとえ10円ずつでも下げている限り、必ず勝ちは転がってくる。大敗しないことだ。欲しがりません、勝つまではの精神で今週も忍耐強く単価を下げることに専念する。
金曜日は波動が良く読めるようになっていた。大まかなものだけ披露しておくと、
31440L→31410確 31470S→31325確 31325L→31450確(別玉)
それほど大きな利ではないが、すべてのトレードで勝利を収めていたのは初めての経験ではなかろうか。
以上。
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