金曜日はまたしても反転急上昇。あくまで売り玉を持たせないハラのようだ。まるで「ウリでもうけるのはワシらだけや」と言っているようではないか。
しかし、下落の根拠は徐々に固まってきたようでもある。あいつらが独り占めしたいと思っている、その糞イジワルな所業が逆にわれわれに下落の意志を強固にさせるのだ。
19日の前にレンジ相場を作りよった。上がるでもなく、下がるでもなく、買い方、売り方両方にそれなりの御褒美を与えることによって、一方的な相場観を持つことの排除に成功したとあいつらは思っているだろう。
現在われわれは揺れている。上がるのか下がるのか。『こんな時は相場に聞けだ。ニュートラルに構えるべき』と本来のレンジ根性に戻されている。
週末に今週の予想記事らしきものをいくつか読んだが、専門家の意見が真っ二つにわれていることでもわかるだろう。
しかし、チャーチストにとっては、特にエリオット波動使いにとっては、株価が下落方向に向かっていることは否定できない事実である。
【4時間足】
筆者の見解はやはりジグザグ修正波であることに変わりはない。そのB波が長引いて、トライアングル修正波になっていることが誤算だったと言える。
もちろん筆者の描いた波動カウント自体が間違っている場合の確率は大だ。胸を張れる自信はない。しかし、A点〜B点を上昇の新1波とし、今のレンジ相場を2波調整、19日からは3波の上昇が始まる!などとする波動カウントにならないのは明白である。
いいとこ、B波が33390円前後まで戻ってしまうフラット修正波かも、というだけでそこら辺で頭打ちになって、今度はC波の下落になるというのが行きつく先であろう。その場合の下落幅は大それたことにはならないというだけの話である。前の安値32085円程度で収まる。
したがって、19日の日銀発表が分岐点と言うならば、下落に賭けるに決まっているのである。発表の中身はどうあろうとだ。
心配点は、発表の中身がハト派的だった時だろう。その時は一時的にも上昇するかもしれない。日中は上昇して終えるかもしれない。だから、せっかく貯めたS玉をまたしても失うはめになるだろう。しかし、その先の下落は目に見えている。夕方の総裁発言で反転準備、ナイトセッションからは大荒れとなる。
【現物225指数・日足&変則週足】
先週の変則週足は陽線だが、その実体は小さく、ほぼ十字線だったと捉えてもいい。陰線が2週続いて、3本目が十字線なら、押し目完了!となって買っていく場面である。特に10月安値を大底と観た場合はそういう見方になるだろう。以前の筆者なら絶対買い向かっていたはずである。
だが、限月データを知った今ではそうはならない。大底をつけるのはもうちょい先なのである。また、波動自体が上昇を示唆していないのだ。
百歩譲って、この十字線は迷いの十字足となる。放れた方に相場は動く。
先物に適用すれば、高値33135円〜安値32120円。これを大引けで突破した方向がその後のトレンドになるということである。
金曜日の陽線は筆者ら売り方にとっては好都合だ。ローソク足を形作る際の特徴として、まず逆方向に動くのが常だからである。上をひとしきり試した後、反転下落しての陰線が期待できる。
だから、月曜日の動向が心配でもあった。連続陽線で高値を突破してもらってはさすがに精神的につらい。けれど金曜ナイトは下落したので、その線はなくなった。たとえ陽線であっても、高値は33000円前後で収まるだろう。
また、このまま大きく下落してほしくもない。適当な下落、金曜日の陽線を台無しにしてしまわない程度の下落がいい。その方が本番の火曜日、大陰線の確率がいや増すからである。そして以降、連続して下落が続けば、木曜日大引けでの十字線安値突破は決定的となる。
※通常の週足では陰の陽ハラミとなっている。百一歩譲って、現在を安値圏とするならば、上昇転換の相ではある。その場合は前の陰線の始値を突破してからが望ましい。ミニ先物で言えば、33375円に相当する。
【イベントスケジュール分析】
19日の日銀会合が終わってしまえば、来年の下旬まで大きなイベントはない。だから余計に年内最後のイベントに目を向けがちでもあるのだが、筆者がその先を見つめているのは何度も言ったとおりである。
大底は12月下旬から年初につける。信ずべきものはこれだけであるから、19日の会合など本当はどうでもいいとも言える。
12月下旬といえば早ければ今週末から注意しておかなくてはならない。その場合は火、水、木と3日間ほどは下落し続けて十分な下落が必要である。先々週から何度も煮え湯を飲まされ続けているのだ。それに見合った下落幅を期待したい。
ところで、2つの大きなイベントに挟まれて、真ん中の米国MSQのことを忘れてしまっていることに、金曜日ふっと気づいた。
『そういえばダウは連続最高値更新だ。目標達成からの反落はいつからだろう』
こんなことを考えたら、MSQのことを思い出したのだ。『あっ、今日じゃん』。このことが金曜日昼からのショート再建につながっているのだが、ダウが3日連続の高値更新にもかかわらず、日経だけが下落してしまったというのが結果だ。
が、そろそろだろう。高値更新とは言え、日足陽線実体は短く、前2日のような勢いに欠ける。少なくともヨコヨコになりつつあるか。
そういえば、土曜日の日経新聞朝刊のコラム「スクランブル」の記事テーマは、
『株、海外勢先回り買いか 日銀会合 現状維持見込む』というものである。
この予測記事はいただけない。買い煽りもはなはだしい。
金曜日は米国半導体指数が過去最高値更新で関連株が上昇したことから、日本株も上昇したそうなのだが、そのSOX指数自体も安泰なのだろうか。ダウと違って、指数は更新二日目の金曜日、上ヒゲ陰線が出現した。
また、恐怖指数であるVIXは、先週安値をつけてから3日間、12ポイント前半で底ばっている。反転の準備をしているのではないか?まさしく恐怖だ。
以上のことを重ね合わせて、筆者の下落への自信は深まるばかりである。
・・・・・・
もういいだろう。だいぶ下落方向に誘導できたと思う。
大丈夫だ。筆者とて本音はビビリまくっているのだ。何度もS玉を切ったり、切らされたりしたのである。表面では『安全策だ』などとうそぶいているが、心底は不安で仕方ないのである。
では、月曜日の作戦会議だ。
明日月曜日、株価はまた戻ると感じている。4時間足のジグザグ波動B波にラインを引いてみた。
B波はトライアングルではなかろうか。その4本目D波の下落中というのが筆者見解だ。したがって、この青色の三角形のどこかで火曜日の日銀イベントを迎え撃つのだろうと思われる。
スイングなら再度33000円前後まで(今度は届かないかも)上昇してきたところを叩けばいいだろう。
デイトレならもちろんウリもカイもできる。
〈重要ライン〉
①33780・・・最高値
②33490・・・4時間足上昇上限値
③33485・・・現物225指数変則週足レンジ上辺
④33310〜33515・・・4時間足天ネックゾーン
⑤33135・・・日足戻り高値
⑥33070・・・上昇転換ライン
⑦32950・・・1時間足戻り高値
⑧32935・・・ナイトセッション・バリュー上限値
⑨32770・・・ナイトセッション・バリューハーフ
⑩32655・・・ナイトセッション・バリュー下限値&前日日中マド埋め
※32625・・・ナイトセッション終値
⑪33535・・・1時間足ジグザグ下落拡大目標値
⑫32400〜32095・・・4時間足底ネックゾーン
⑬32330・・・下落転換ライン
⑭32270・・・4時間足大ジグザグ下落拡大目標値
⑮32250・・・本日下落目標値1
⑯32085・・・直近安値
⑰32045・・・本日下落目標値2
⑱31927・・・現物225指数変則週足レンジ下辺
⑲31830・・・ジグザグ下落N値
⑳31805〜31575・・・日中マド2
㉑31800・・・スイング下落目標値
㉒31640・・・30320円から上昇の61.8%押し
㉓31245〜30915・・・日中マド1
<詳細>
寄付きが下から、あるいは先に下落があったならカイを推奨。図中のラインも指し示しているのはまさしく⑪である。C波の下落トレンドが始まっていなければ、おそらくこのポイントの前後で一度は反発する。そこで買っておけば、最低でも⑨までの利益は狙えるだろう。
でも、やはりこの状況でのカイは怖い。そのままずるずる下がってしまうかもしれないからだ。
先に上昇してしまったら(D波が終了してE波の上昇が始まったら)、先週同様大陽線を期待して買ってみるのもいいが、ナイトまでの持ち越しならいざ知らず、日中だけでトレードを終えるならば、そう大きな上昇は見込めないかもしれない。⑨でいったんリバウンドを終えて下のライン方向にいってしまうことも考えておく方がいいだろう。
その場合はショートだけどな。
<ポジション>
売2(33000円台前半、32900円台前半) 枚数変わらずも単価上がる
買0 変わらず
※どうせまた戻ってしまうだろう。1枚は早手仕舞いだ。火曜日まではこまめに利確するよ。そしてまた33000円前後で売ってやろう。火曜日の日銀発表までに2枚、欲言えば3枚保持が理想。
<前日の感想戦>
寄付き直後▲50円赤字計上、9時10分にラスト1枚の売玉を32820円で捌いて、イヤな気持ち。連日刈り取られている。
それでも、カイでちょっと獲ったあとは、後場からの下落(※)に照準を絞る。11時前の33035円はベストプライス。もう一度高値を試してくるはずとの思惑と、その時間帯もドンピシャだった。
(※)『本当に下落トレンドに入っているなら、この大陽線はダマシである。その場合は本来のトレンドに戻るべく後場から下げだす。』との思惑が働いた。それと、米国MSQのことだね。
以上。
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