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謹慎処分が解けた。たった3日、4日ほどの短い期間ではあったが、この間のモガキは筆者に行幸をもたらしてくれたようである。
発想の転換をしよう。
そもそも筆者の発想の原点は「先読み」である。
この『限月丸ごとトレード』のように、三か月後には上昇(または下落)しているのだから、近いうちに訪れるであろう大底(または天井)で買おう(または売ろう)といったように、この近い先の大底や天井を探ることから話が始まるというものである。
当3限月のことで言えば、3月SQ日には大きく上がっていることを前提にして、その前に大きく下落すると予想した。それは「天底は12月下旬から新年早々」という限月データに基づいてのもので、ちょうど日銀会合発表がその契機になるだろうというものでもあった。
が、結果は正反対。日銀イベントで暴騰してしまった。どこが間違っていたのだろう?
別に予想が外れること自体は慣れっこだし、どうってことない。結果は同じでもそこに至る過程はいっぱいあるというのが真実だからだ。3月を迎えた頃に今より一層上昇しておればいいのだ。
考えられることは、その基となるデータを信用しすぎたのか?ということ。
データと言えども、直近の傾向と言う程度のものであり、100%そうなるはずもないことはわかっている。そのデータがたまたま今年は当てはまらなかったということだろうか。
あるいはまだまだ調整波中と読んでいた波動がトレンド推進波動になっておったのか?
この3,4日のモガキの中身はこのような「何が間違っておったか」でいっぱいであった。
しかし、土曜日朝、二日酔い気味の頭にひらめいたのは、まったく次元の違うものだった。
日銀前も、日銀後も、その朝起きる前までのシナリオは全て、3限月上昇を前提としてのものだった。前々週描いた、大底をつけてからV時回復するというイメージ図がそれを象徴している。
が、その朝は違った。「本当に上昇するのか?」だ。今の今まで信じて疑わなかった、3限月での上昇トレンドに?がついたのだ。
もしそうなら、もし3月まで上昇ではなく3月まで下落と考えれば、「天底をつけるのは12月下旬から1月初旬」という唯一信じうるべきデータが生きてくる。そしてイベントの翌日高値33755円は天井という説が成り立つ。
そうなれば、「波動は調整波中」というシナリオも生きながらえるではないか!
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その昔、星が地球の周りを回っていると考えられていたのを、「回ってるのは、むしろおれ達の方じゃね?」と言ったのがコペルニクスだった。そう考えた方が天文学における疑問や矛盾、計算等が上手く説明できるというのだ。それをなぞらえて、従来のとは根本的に異なる考え方をコペルニクス的転回と言うが、上記のわが発想の転換はまさにコペルニクス的転回ではないだろうか。
こんな風に考えるのは筆者独特の欺瞞である。だが、あくまで筆者の場合だけだが、トレードにおいて自信の一手を指すにはこれしかないのである。
(単にブルからベアに鞍替えしただけじゃん)とガヤガヤ。
それもごもっとも。それでいい。
しかし、こうなっては居ても立ってもいられないのが筆者である。ここからは、その前提(33755円が天井)が崩れない限り、3限月は下落基調になるという見方でシナリオを組み立てていくことにする。
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では、週間予想を始めよう。今回は1週間と言うよりも、新年最初の1週間、つまり2週間分の予想を描いたホラ話と思ってもらった方がいいだろう。
【日足】
フェイラー型の日足5波の後は、フラット修正波である。そのフラットの3つ目の波C波が11/20の高値33780円から始まっており、33755円はそのC波の2波動目リバウンド(ほぼ全戻し)、33755円からは3波動目の下落が始まっているかも、との見方である。
したがって、今後3,4、5波と順次進んでいく。年末年始でどこまで進んでいくかはまだわからないが、少なくとも2月終盤までは下落基調が続くと見込んでいるので、その波の形状は「急激」と言うよりは、「ゆるやか」である。のんべんだらりと言ってもいい。
見本は左側に見えている④波だろうか。急激な下げというよりは、クネクネと2カ月にわたってゆっくりと2500円程の下げを演じておった。ちょうど3波高値から下落した最初のリバウンドがほぼ全戻しに近かったことも似ているようである。
そういえば9限月時代に、下がっては上昇した時に「今度こそ上昇トレンド再開!」と何度叫んだことだろう。今度は前もって注意しておきたい。まだまだ下落基調は続くのだと。単なるリバだよと。その意味で9限月全体の値動きをよーく復習しておくのはいいことだ。
【イベントスケジュール分析】
ここで久しぶりにこの分析をやってみよう。エリオット波動とイベントスケジュールの融合である。来年2024年度のスケジュールも調べたので、今回新たに2024年版スケジュール表を作ってみた(間違いがあったらゴメンナサイ)。イベントと言っても、日米欧の各中央銀行会議と、日米のメジャーSQ日だけである。相場の転換点を考えるにあたっては、それらだけで十分事足りると考えている。
来年は日銀会合から始まって、月末にFOMCがある。2月は何もなく、3月SQ日の前日にEUがあるだけのスケジュールである。
上記予想文では、フラットC波が3月直前まで続きそうなイメージだが、2月下旬から3月SQ週までというような感じで余裕を持った予想にしておこうかな。
まず、1月最初に登場する日銀が大事であろうことはすでにおわかりだろう。緩和修正がくすぶっている限り、その話題はますます活気を帯びてくる。何らかの決断がでてくるのか、またしても先送りになるのかどうか、それを云々する知識はないが、イベントとしては日時を知っておくだけでよいと考えている。
では、結論を出しておこう。
一瞬期待した「掉尾の一振」はないだろう。本当は明日からの相場を見た後からの方が、予想は簡単なのであるが、上記予想に従う限りにおいては、そういうことになる。一振があれば、またしても筆者の予想は外れることになる。
①年末〜1月末日前まで・・・下落基調(C波3波動目進行か)
②2月以降・・・下落から、大底確認へ(C4波からラストの5波)
③3月SQ前・・・大底確認から上昇へ(C5波から新1波上昇へ)
だいたいこんな線だろう。も一度筆者の3限月の値動きイメージ図を作り直しておこう。
以上から考えられる今後の投資アイデアは、売スイング中心で2月下旬ころまでホールド。
一方カイもやらないよりやった方がいいのは当然だ。緩やかな下落基調であろうから、リバウンドはそれなりに深くもなるだろう。が、デイトレで済ませておくか、ホールドも一昼夜寝かせるだけの短いスイングに留めておくべきと考える。リバウンドは直前の下落波動の半値から76.4%戻し辺りまでと心得ておく方がいいだろう。
そうやって、2月下旬辺りからはカイに徐々に重心を移すような感じだ。3月SQ日までに大底をつけるかどうかはわからないが、C波の5波動目が確認出来たら、それまでの値幅等も考慮に入れながら、カイの準備に入るのがいいだろう。そして、上昇に自信が出てきたのなら、売玉の利確を徐々に早めるべし、となる。
では、2月下旬以降にあらわれるはずの大底のメドはどこだろう。
これに関しては、もうすでに何度も言及してきた。先週、先々週の記事で12月の大底メドとして言及した価格帯と同じである。
すなわち、それは31000円前後であるとするのが無難な線だろう。しかし、この「限月丸ごとトレード」の法則からは、3000円の値幅を考慮するため、高値になるであろう33755円からの下落は、30755円以上の下落を見込んでおきたいものである。
また、先々週であったか、直近最安値の30350円割れという、買い方に絶望感を与えておいてから急上昇というパターンも演じてくるかもしれないとも書いた。そのラインも捨てがたい。
フラットC波は通常なら前の安値A波の安値近辺で収まるのであるが、拡大型を演出されては30000円割れも視野に入るかもしれない。
また逆に、9限月を見本として倣うのであるならば、あの限月の値幅は2700円強と3000円に満たなかったことから、やっぱり31000円トビ台というのが、大底メドの王道としては正しいようにも感じられる。
このように今の段階では、押し目メドはさまざまである。これの確定にはもう少し時間が必必要なようである。
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最後に、筆者のこのベアシナリオの成功のカギを握っているのは、やはり米国の株価だろう。ダウ他3指数は高値更新はせずとも、いまだ下落転換の気配は感じられない。筆者が注目している、SOX、VIX指数も同じようなもので、上下どちらに転がってもおかしくはないムードである。今後も注目しておきたい(下記に参考記事アリ)。
では、明日に向かって、メリークリスマス!
以上、天井騒ぎの【今日のあっちこっちでっち】でした。ご清聴ありがとうございました。
【参考】
筆者は先週月曜日から『S&P500 3倍ベア』という投信をスタートさせた。投入資金の1/3を初期投資分とし、更にその1/5ずつを年末にまでの期間に投入する予定でいる。年末年始までも株価が上昇し続けたらロスカット終了という計画である。先週の金曜日申し込みで3回目になった。
なぜやり始めたかと言うと、12月下旬から新年に大底をつけて上昇という筆者の日本株シナリオでは、その大底時点での資金投入(レバレッジ4.3倍投信への)が最後になるような構想を抱いていたからである(あと1回か2回)。それ以降は日経が39000円までほぼ上昇トレンドを続けるため、投資機会に恵まれないだろうというシナリオだった(大きく下落した時でないと資金投入しない)。
だから、資金が余ってくる。その余った資金を、もうさすがに下落してくるだろうと思われる米国株に振り向けたのである。
下落するたって、大それたことを考えているわけではない。上昇した分の30%ほども下落すればサッと引き上げるだけの短期投資である。SP500で言うなら300〜400ポイント程度だろうか。
ところが、上記の発想の転換である。ダウもやっぱり下がる?となった。
日経が3月近くまで下落基調であるなら、それを先導するダウも3月までは下落基調になるはずである。
アメリカ株もなかなか下がる気配がなくて不安いっぱいではあるが、「これはなかなかいい処に目をつけたわい」と思い直している。日本株投信のいいヘッジになってくれるかもしれない。
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