さすがにもう、ここから買い向かってやろうというトレーダーはいなくなっているのではないだろうか。
バブル後史上最高値は先物で40340円でいったん天井をつけたといってもいいのではないか。そしてその最高値から1600円の下落が2日間に渡って行われた。日足ではダウの下落転換の判決が出されたわけではないが、その2日間の下落の様子はいかにも売り急いでいるような感じを受ける。
それもそのはず、皆さん「もうそろそろ」を常に抱きながらトレードしていただろうからだ。ゴルディック相場を夢見たとしても、別れの予感は常につきまとうものだ。いつ下がってもおかしくない。そして、いったんウリが重なると「それ急げ!」になるのは当然だ。
でも、この下落で逆にトレードはしやすくなったとも言える。今回の記事はこのとうとう始まったであろう4波の下落幅、終着点だけを徹底して予想してみたい。まだ早いかもしれないが、急ぐのは急ぐだけの理由があるのである。
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まず、今回の急落の特色についてひと言述べておこう。【日足】チャートだ。見ながら読んでほしい。
現在地は日足3波が高値40340円で終了して、そこから4波の調整が始まったというのが筆者の立場である。この4波がどこまで調整するのかが今週のテーマとなる。
ところで4波と聞くと、なにやら複雑で、期間も長いレンジ相場を思い起こす方も多いが、そうならない場合もよくある。エリオット波動原理ではオルタネーションの法則と言って、2波とは逆のタイプの調整の仕方をするといわれている。
今回の場合は2波が1か月半に及ぶ長期複雑型のレンジ相場をやりやがったので、今回の4波は短期単純型のジグザグ修正波になることが予想される。いわゆる値幅調整だ。ということは、深押しを覚悟しておかなくてはならないということである。高値から23.6%~38.2%下落して、ハイ終わりというわけにはいかない。
少なくとも半値以上、61.8%~76.4%の押しも想定しておいた方がいいだろう。その代わり、そんな深押しがすめば、あっさり5波の上昇に転じるので、かえってトレードはやりやすい。再び波動が折れ曲がって、今度はどっちの方向だ?いつまで続くんだ?と悩まずにすむ。後腐れがなく、恨みっこなしで別れましょうね、というわけだ。
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では、どこまでの深押しなのか?というのが今回のテーマであった。エリオット波動論を中心にひも解いてみる。
もう一度【日足】チャートを再掲しておこう。
Ⓐまず、赤色細い点線はフィボナッチだ。4波は3波の調整であるからその3波(2波底〜3波頂点)にリトレースメントツールを当ててみた。上から4本目のラインが50%押しレベル線=36090円で、その下が61.8%押しレベルのライン=35085円を示している。引かれていないが、76.4%押しは33845円だ。
筆者としては、3波では煮え湯を飲まされたので、なんとかこの4波で挽回したいと思っているわけだから、下落幅は大きい方がいいに決まっている(下記注1参照)。なんなら31840円までの全戻しでも構わないほどだ。
しかし、限度はある。
Ⓑエリオット波動原理の重要ルール『1波と4波は重ならない』から、赤色太点線の1波の頂点33510円を下抜けることはない。最大でもそこでストップがかかる。したがって、Ⓐでの押しレベルは36090円前後から、酷くても33500円の間ではなかろうかと推測できる。
Ⓒ4波の押しメドを測る方法は他にもある。まずは①ー③チャネルラインだ。1波と3波の頂点を結んだラインを2波の底に平行移動したのが、そのチャネルラインである(青色の点斜線)。2本あるのは、通常は2波の底から引くのだが、3波のスタート地点からも考えられるからというのが理由だ。
そして4波は通常はそのラインを超えてくる(下抜けてくる)と言われているので、38000円レベルを下抜けてくることは間違いない。別線なら37000円でも止まらないだろう。
※逆にこのチャネルラインを下抜けないで相場が反発を開始したら、4波ではなく3波がまだ続いているとしてカウントし直さなければならない。ショート玉の決済を急ぐ必要があるだろう。
また、4波の押し目が青色の実線であらわした3波の副次波4波目辺りになるということも言われているが、それは浅押しの場合であって、深押しが予想される場合は次の節目=3波の2波底レベル(=35405円)も注目されるようになってくる。これは上記Ⓑを満足させる押しレベルである。フィボナッチでは50〜61.8%押しレベルの中間くらいか。
Ⓓ最後に緑色水平線について。
先週後半の朝記事において3波の副次波の5波動目はダイアゴナル(下記注2)になっていると書いた。ダイアゴナルの習性としてエリオット波動では「終了すれば速やかにその基点に戻る」と言われている。すなわち5波の始点で37815円である(金曜日記事の数字は数値読み取りミスで訂正する)。
ここはⒸで書いた副次波の4波底と同じなのであるが、Ⓐ〜Ⓒまでの推論を経た今ではこの位置で止まることはないというのはもはや明白である。では、どんな役目になるのだろうか。
それは、いったんの停泊位置なのではなかろうか。
もしジグザグ修正波が真実なら、このレベルはその修正波のA波の最終地点にあたるのではないかと推測した。
当たり前だが、副次波4波の位置と同じなので、このレベルでは買い方売り方の非常に激しい攻防戦が展開されるはずだ。それでもいずれは売り方に軍配が上がって相場は更に下落していくだろう。
だが、その前にいったんのリバウンドはある。B波だ。そのありさまは売り方が負けたように見えるが、実際はしっかり一部利入れを成し遂げ、リバウンドの頂点で買い方の息切れ、反撃のチャンスを狙っているだけの話なのである。
そのリバウンド地点、売り方が利入れを行う地点が、37815円レベルなのである。このA波は5波動構成なので、しっかりとローソク足のクネクネを見ておくとわかるだろう。
・・・もう一つあった。
Ⓔ日中マドだ。
3波が終わった(と推測される)今、始まった下落波動によって、3波邁進中のところどころで開けっ放しにしておいた日中マドを埋める番になってきた。下記にあるように5つある。波動はこのジグザグ波動が終着するまでの間にすべてのマドを埋めるはずなのだが、一番下のマドだけは例外としたい。
なぜなら、このマドは3波を3波たらしめたマドだからである。覚えておられるだろうか。変則的週足のレンジを抜けずに悶々としていた日々。4度もレンジ上辺に跳ね返されて世間の辛酸をなめせられた日々。それがあのマドを開けることで、すべては始まり、すべては輝きだしたのである。いわば、青春の門とも言うべきマドである。これだけは記念に残しておきたいというのは無理な注文か?
これまで埋められては、またあの暗い時代に逆戻りだ。そんなことさせちゃあならねえよなあ、ご同輩。
というわけで、マド埋めは下から2番目の35925円までの下落で完了だあ。あとは埋めてすぐ反転するかどうかだけだ。突き抜けることもあるだろう。
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そろそろ推論をまとめよう。
筆者の欲目も多分に入っているが、Ⓐ〜Ⓔの内容をすべて加味すれば、4波の押し目下落メドは35000円台前半だと予想しておこう。
ちなみに4時間足では現在は3波動目になっている。つまり4時間足の5波動だけでも37815円前後まで到達するだろうということだ。そこからB波が3波動構成でどこまで頑張るかわからないが、その頂点から再度5波動構成のc波下落になるだろう・・・。
A波が計算しやすいように仮に37840円で止まるとしよう。ならば、その長さは(40340-37840)=2500円だ。この1.618倍は4045円≒4000円になる。つまりB波の頂点から4000円前後の下落でC波が終わるとも予想できる。
では、B波の頂点は?
A波の38.2%戻しでおよそ550円だから、C波の終点は(37840+550)ー4000=34390円
同様に半値戻した(1250円)のなら、35090円
同様に61.8%戻し(約1550)なら、35390円!!!
じじぃのヒマに飽かした妄想もここまでくれば、レッキとした科学的推論ぽく見えてくるではないか。。
まとめると、筆者は最高値40340円から2500円幅の下落をまずは見込んでおり、そこでいったん売玉の一部利入れと、リバウンド狙いとヘッジ目的の買いを少々、それは少なくても1000円幅位の儲けが出るだろう。そして一転売玉を再度仕入れ直し、そこから4000円幅の利益を狙う。
ワハハ・・・億万長者だ。
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では、現実に戻り、明日月曜日の予想と作戦会議だ。
当然、戻り売りに尽きる。戻らないかもしれないが。【4時間足】で見てみよう。
ダウ理論的には高値安値の切り下げが行われたので下落転換したと判断してもいいだろう。別の見方では、天底転換を確認するための3条件のなかでは、まだ20MAと80MAのデッドクロスが実現していない。が、これも時間の問題、20MAがローソク足1本毎に50円程下がってきているので、あと6本、すなわち、火曜日にはその条件も達成しているだろう。安心してショートできる環境になってきた。
上記のように5波動構成のA波が進行しているとすれば、図のような赤色ラインを想像されたい。で、現在は3波動目の途中だと思われる。つまりはジグザグ3波動目の完成が月曜日日中時間の見所、目指すところとなる。
リバウンドの余地はあまりない。それは3波動目の終盤から考えればいいことである。いまは3波動目でどれだけ儲けが出るかということだけに集中した方が得策である。
しかし、なぜこんな中途半端な位置で停滞しているのだろうか?・・・それもチャートに書き入れてある。ネックゾーンだ。突き抜けようかな、反転しようかな、ねえねえ、どっちが似合う?・・・そんな小悪魔的なカワイ娘ちゃんの前でうろたえている状況なのである。
【1時間足】も見てみよう。
もうおわかりだろう。この3波動目(青色ライン)もどう見ても中途半端である。この3波動目も推進波になるはずだから、このまま反発してしまうことは考えられず、尚且つ、もっと長くなるはずである。1波動目の1.618倍前後まで伸びるだろうと予測できる。そして、そこから反発した後、5波動目の下げがまた出現することになる。それをもって上記のジグザグA波の完成となるっていう寸法だ。
つまりは、ネックゾーンは何なく下抜けることになる。
〈重要ライン〉
①40340・・・ナイト高値
②39940〜40035・・・4時間足底ネックゾーン
③39520・・・ナイトセッション・バリュー上限値
④39515・・・本日上昇可能値
⑤39510・・・5日線処
⑥39330・・・ナイトセッション・ハーフバリュー
⑦39305・・・前日日中マド埋め
⑧39130・・・1時間足直近下落の38.2%戻し
⑨38980・・・1時間足直近下落の23.6%戻し
⑩38920・・・4時間足仮底ネックゾーン上辺
⑪38880・・・上昇転換ライン
⑫38805・・・ナイトセッション・バリュー下限値
※38785・・・ナイトセッション終値
⑬38730・・・4時間足仮底ネックゾーン下辺
⑭38630・・・日足押し安値
⑮38595・・・1時間足ジグザグ下落N値
⑯38575・・・本日下落目標値1
⑰38365・・・本日下落目標値2
⑲38365〜38075・・・日中マド5
⑳38335・・・日足3波の23.6%押し&4時間足ジグザグ下落N値
㉑38130・・・1時間足ジグザグ下落拡大目標値
㉒37815・・・4時間足ダイアゴナル根元(修正)
㉓37645〜37555・・・日中マド4
㉔37450・・・4時間足ジグザグ下落拡大目標値
㉕37185〜36980・・・日中マド3
㉖37095・・・日足3波の38.2%押し
㉝36025〜35925・・・日中マド2
㉞34555〜34270・・・日中マド1
<詳細>
その1時間足3波動目の3波の目的地が㉑となっている。もし、この3波動目が⑮程度しか伸びず、反発に転じたとしても(4波目)、5波動目にはちゃんと㉑を達成することになる。推進波とはそういうものである。
よって、まずはここまでは利益を伸ばせるとしよう。⑮以降は途中でのちいさな反発がある程度でびびってはならない。しっかり玉を握っておこう。(もちろん5波動目の最終目標は㉒であることを期待している。)
以上のように、月曜日は寄付きからすぐさま下落してしまうパターンで、価格によっては飛びつきも辞さない構えで臨みたいが、寄付きから少しだけ、少しだけリバウンドする可能性は皆無ではない。
そのリバウンドの限界が⑩だと思っておいて間違いない。すなわち、相場はネックゾーンを抜け出せず下落するというわけだ。
<ポジション>
売1(39400円台前半) 枚数変わらずも単価下げる
買0() 1枚減
※結局ウリカイ両者とも切らされてしまった。上手くいかないなあ。
<前日の感想戦>
9時前に39425円で買玉を切った。もちろん下落すると踏んでのことだが、9時からは暴騰気味。乱高下がはなはだしく『当分は無理だな』。
で、10時半過ぎの出動は39650円ショート。満を持しての仕掛けも空振りに。20分後▲25だが、その前に39640円カイの両建て作戦も。
しかし、ホールドS玉は+5円でやられるし、B玉も+5円でヤラレて、ホールドはゼロ。これでヤル気を失って家事手伝いを優先した。後場はスルー。
ナイトで気を取り直したが、6時20分頃の394150円ショートが精一杯。『天井を逃した』思いが強く、トレードに集中できず。下げ切る気配も見えず。
投げやり気味の逆指しだけ設定して就寝したが、朝起きてビックリ。しまった!下がってんのかい!
以上。
(注1)
以前からやっていた日本株4.3倍ブル投信は予定通り週足3波N値を達成したので、先々週と、先週金曜日とで全体の61.8%を売却した。当然大儲けできた。4波の下落底でまたいくつか買直し、今度は5波の頂上(日経225指数で48000円処)を目指したいと思っている。ついでに言っておくと、昨年末から日本株のヘッジ目的で始めた米国S&P3倍ベア投信は1月、2月も少しづつだが積み増していた。ご存知のように米国株は上昇を続けているので、ヘッジどころか、今や16%強の含み損を抱えている状態。今週最後の申し込みをやって最後とする予定だ。それで全予算の3分の2になる。米国SQ日を過ぎても上がり続けるのなら、それで解散しようっと。
(注2)
ダイアゴナル形状の出現位置について疑問を呈する向きもあろう。ダイアゴナルは3波には出ないというのが通説である。しかし、この場合は3波の中の5波であるという、いわば「抜け道」を作って解説した。専門家からは一笑されるだろうことはまちがいない。
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