いくつかあるダウ理論の中でも、
『トレンドは出来高でも証明されなければならない』というのも有名だ。
つまり、出来高を伴なったトレンドでないと信用できない、ダマシの可能性も、ということだ。
その意味では、この4/19のひときわ目立った出来高に注目しなかった、見落としていたのは大失態だということになる。日経225先物ラージ日足のつなぎ足チャートだ(日中セッションのみの)。
この日の下ヒゲ付き陰線を最後に下落はストップ。相場は反転していった様がうかがい知れる。天底ハンターを自認している筆者としてはお恥ずかしい限りである。これに気づいておれば、もっと早めに上昇目線を持って相場に臨めたかもしれないと思うと残念でならない。
しかし、225先物においては、出来高分析を重点的にやるトレーダーは少ないようだ。いまは波動分析のほうが人気だろうか。先物の出来高は日々それほど変化があるわけではなく、ナイトセッションも加味すれば、ほとんど出来高の多寡は見られないからだろうか。
それでもやはり、上記のような目立つ出来高の日がおりおりに存在するということを目の当たりにすれば、やはりちょっとは注目すべきであろうという話だ。
そんな筆者でも、日足の出来高はともかく、1分足の出来高はトレード中に何度も確認することを怠らない。長期分析では出来高は無視していたが、1分足では信頼できると感じているからだ。
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それは先週火曜日7/2の日中セクションのときのことであった。
その日は暗中模索、疑心暗鬼とはいえ、下目線であったことに間違いはなく、39600円タッチなら絶対売ってやろうと張り切っていた。『ここからは一歩も通さん!』の気構えであった。
次のチャート・ミニ先物の1分足チャートで説明しよう。
この日、1分間での出来高が1万枚以上というのは4回(①〜④)あった。1セクションで4回あるのも珍しく、通常は1回ないしは2回である。その事実だけでもその日の売買が活発だったことを物語っている。
4回のうち、①は9時本寄付き時間、④は3時の現物大引け時間でのものである。9時本寄付きでの1万枚以上の出来高は珍しくない。日中セクション全体で1回しかない場合は、通常は9時本寄付き時である。1万枚に満たない場合でも、そのセクションで通常は一番出来高が膨らむ時間であるといえる。
先物には、もう一つ8時45分の寄付きがある。これも1万枚を超えるポテンシャルを有する時間であるが、通常は9時本寄付きの方が多い。
8時45分の方が多い日も結構あるが、それは前夜のナイトセッションで大きな価格変動が起こった時などによくある現象だ。朝起きてビックリ、その価格変動した方向に新たに仕掛け直したり、ロスカットが重なったりした場合だ。その分、9時本寄付き時の出来高は小さくなることが多い。その場合はすでに8時45分に勝負がついていると解釈。9時からは目立ったトレンドは見られないことも多い。
そして、ザラ場での1万枚以上の出来高は、そこがそのセクション内での天底であったことをあらわしている。1日を通して一方的に買われたり、売られたりした最終局面でそんな出来高が出現すると思っておいて間違いはない。特にそれが寄付き時の出来高を超えていた場合はより信頼性が増すと言えるだろう。
だから、出来高を伴なわない価格での値頃感だけの逆張りは危険である。最低でも7,8000枚以上は見たいところだ。そんな出来高を見つければ、安心して逆張りできるだろう。少々のタイムラグがあっても、相場は間もなく反転していくにちがいない。
話を少し戻そう。
筆者は②でショートを打っている。39750円だ。この日は朝から2回ウリで失敗したあと、10時前には相場のムードからカイにまわってもいたが、さすがに39750円(バリュー上限値)を付けたら下がるだろうとの読みであった。そして後から1万枚以上の出来高をつけていたことを知って安心してもいた。
それがさして下らず、逆に強烈パンチを喰らってロスカット。それが③のときであった。意地になっていたのだろう。③後しばらく高値をとっていたが、39920円で再度ウリをチャレンジしている。またもや出来高1万枚だ。『こんどこそ天井にちがいない』ということであった。
今度は成功した。チャートを見ればわかるがゆっくりだが下落一方である。
しかし、筆者の心は晴れない。
1万枚以上の出来高が2度もあるということは、それだけ相場が活発なのではなかろうか。きょうのこの買い相場は明日以降もつながるのでは? 冷静になってみてそう考えた。
そして結論は『今度③の大陽線まで戻ってきたら、その時はカイだ!』。
・・・それ以降、筆者は買って買って買いまくる作戦に変えた。筆者が手のひらを返した理由である。
木曜日の大引けで39774円という変則週足高値を突破するのを待つまでもなかった。遅ればせながら、今回の上昇は買い仕掛けられている、と直感した。あわてて買うしかなかったのである。
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ほんの一例だが、読者の皆さんも1分足の出来高に注目してみてはいかがだろうか。勝負処、天底がほぼピンポイントで(1分足だからね)つかめるかもしれない。
以上、天井騒ぎの【今日の晴天の霹靂】でした。
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