先週金曜日の夕方、ナイトセッション寄付きからの下落を確認したあと、筆者は早くもひとり祝杯をあげていた。『思惑通り、日経はC波の下落に移行した』との喜びの祝杯である。ひと通りの作業を済ませた後は、相場よりも野球中継の方に目がいってしまっていた。
その時の相場判断は次のようなものであったろう。【4時間足】
(たぶん)トライアングル(になるであろう)B波は38130円で終了。ナイトからはC波の下落が始まった。しかも青色点線であらわされているように、B波の3波動目はエンディング・ダイアゴナル形状だ。よってC波は少なくともその基点33755円まで速やかに下落するだろう。
ふふふ・・・。筆者は心地よく眠りに就いた。
しかし、翌土曜日になってチャートを見なおしていたところ、別の考えが浮かんできた。それはよくよく考えてみると、突然の湧きおこったものではなく、金曜日の夜から「もしかしたら」と浮かんでは消えしていたアイデアだった。
その「もしかしたら」は、まだ天井ではない、という考えだった。そう思った直接の原因はまずはピークアウト感が足りないことだ。
金曜日2時半すぎてからのトレード繁忙期は、それまでの閑散ぶりがウソのような忙しさだった。せわしなく動く板の点滅と出来高増は確かに天井を目指す動きであったろう。そして3時チョイ前のピークアウト感もそう呼ぶにふさわしい。
が、そのピークアウト感はB波の天井のものではなく、単なる金曜日、1日だけの天井だっただけじゃないかという疑念がずっとうず巻いていたのである。
つまりはナイトセッションの寄付き早々に下落が始まったため、それを熟慮することなくやり過ごし、華やかな祝宴を開くことになったゆえにかき消されていたものが、翌日シラフになった頭に蘇ってきたのだろうというわけだ。
間接的な原因もある。岸田首相の退陣表明だ。
前回の週間予想記事で筆者は、「東日本大震災の時と政治的状況も似てるから、大統領が決まるまではレンジ相場」と言った。政権が違うだけで、今の自民党も危機的状況だ。あの時の解散総選挙のような大きなイベントが必要だろうとも言っている。
数日後に流れた岸田首相退陣のニュースは晴天の霹靂であったことは間違いない。アメリカの代表戦と較べたら小粒だろうが、「もしかしたら、このまま上昇していくかも」との念が頭を掠めたのは事実。これも眼前のトレードでいつのまにかかき消されることになってしまったが・・・。
そんなこんなで疑念がだんだんと強くなってくると、もう居ても立ってもいられない。チャートの復習である。こんなラインをひいてみた。
おいおい、まだ3波動目の5波が終わっちゃいないではないか!2波動目を青色線のようにランニングフラットとした結果だった。
そうすると驚くべき事実が浮かび上がった。3波動目の1波始点を33755円ではなく、34415円とすればどうなるだろうか。
34415→36670→35835とくれば、3波動目の3波のN値が38090円となるではないか!
これはまさかの金曜日大引け値そのものである。しかも、この数値は3時15分の大引け値というだけではなく、現物取引の引けである3時ジャストの価格でもある。つまり38090円はかなり重要な何かをわれわれに示しているのではなかろうか。
価格は全てをもの語る。他に何を語りかけてくれるだろうか。
もう一度3波動目を見よう。3波動目はここまで4波まで進んでいる。4波の底は仮だが、ナイトセッションの安値37285円とする。その刻んだ足跡は、
34415→36670→35835→38130円→37285円ということになるだろう。
今度はそれぞれの値幅に着目しよう。2255円→835円→2295円→845円で、これは1波と3波、2波と4波がほぼ同じラップを刻んで進行してきたことをもの語る。なら、次に来るであろう3波動目の5波の頂点は、4波底37285+2250円だとしても39535円という数字が浮かび上がってくる。
5波の値幅が絶対1波、3波と同じとは限らないが、この数字は日足の戻り高値39225円を超えてくる数値だ。期待してもいいのではないだろうか。因みに全下落の76.4%戻しは39640円である。これもよくできている話ではないか。
夢はまだ続く。
仮に39255円を突破したとしよう。それで当初筆者が描いていたトライアングルB波は終了となるだろう。その後はC波の下落が想像される。
が、その下落をC波ではなく、4波と名称を変えたらどうだろうか。同じような下落方向の調整であっても、いつ終わるかもわからず悶々とした日々を余儀なくされるC波と違い(※)、4波は夢や希望が詰まっている調整だ。そのアトに5波動目の上昇が控えているからだ。
(※)トライアングルのC波はA〜Eの5波動の中で最も複雑になりやすいと言われている。実際にそうなるとたまったもんじゃない。
もう一度チャートを見てほしい。もし39255円を突破すれば、上昇トレンド転換のサインとして有名な3条件
①一目雲の突破
②20MAと80MAのゴールデンクロス
③戻り高値の突破
のすべてを満たすことになるだろう。4時間足では正々堂々、買い転換したと言える。日足では40000円以下では雲の下のままであるが、1,2週間もすれば雲の位置も下がってくるのは見えている。
これはもしかして、4波が終わったら、5波動目もあるんとちがう?と思いたくもなってくるのが人情てぇもんだ。5波動目があれば、それはもう調整波ではなく、レッキとした上昇トレンドの新1波である(おそらく日足3ー5ー1波)とも考えられる。(調整波でもジグザグの3波動目は5波動構成である。だから断定はできないのだが。)
どうだろう、今回のリバウンドはここまで教えてくれている。一丁、乗ってみるか。まずはB波の終了、3波動目の5波をもう少し追いかけてみることにする。
・・・・・・・
では、明日月曜日の相場予想だ。しかし、もう答えは出ている。押し目買いだ。
この1時間足では1波と3波はキレイな5波動構成となっており、衝撃波そのままだ。5波動目があることは信じていいだろう。やはり買うべき4波の底が気がかりと言えば気がかりだ。
<重要ライン>
①41785〜42115・・・日中マド1
②40875・・・上昇トレンド再開ならの目標
③40430〜41150・・・日中マド2
④39640・・・全下落の76.4%戻し
⑤39485・・・4時間足ジグザグ上昇(A)拡大目標値
⑥39225・・・日足戻り高値&4時間足ジグザグ上昇(B)N値
⑦38390〜38950・・・4時間足中天ネックゾーン
⑧38130・・・直近高値
⑨37930・・・ナイトセッション・バリュー上限値
※37625・・・ナイトセッション終値
⑩37550・・・ナイトセッション・ハーフバリュー
⑪37510〜36875・・・(改)日中マド3
⑫37390・・・ナイトセッション・バリュー下限値
⑬37285・・・4時間足押し安値
⑭37230・・・下落転換ライン
⑮36995・・・(仮)1時間足ジグザグ下落N値
⑯36970・・・5日線処
⑰36765・・・(仮)1時間足ジグザグ下落チョイ拡目標値
⑱36670・・・1時間足1波頂点
⑲36300・・・直近上昇の23.6%押し
⑳35835・・・日足直近安値
㉑34255・・・直近戻しの半値
㉒33755・・・B波ダイアゴナル始点
㉚30380・・・直近最安値
(参考)30714(現物指数)・・・大1波頂点(4波はここには届かない)
<詳細>
当初は、この4波をジグザグ修正波と捉え、⑮あるいは⑰、つまりは37000円割れもあるのかなと思っていた。でも上記【4時間足】での説明であったように、調整幅が2波と同程度と仮定すれば、やはり⑬で4波の調整は終了しているという考えが強まるだろう。
よって、筆者は終値から押した処、⑩や⑪の入り口にちょうどいい塩梅のクッションが有りそうなのでいったんは買ってみるつもりだ。
ただ、やはりジグザグ修正も捨てがたく、その場合は⑪マド埋めまでやってしまうかもしれないので、それは臨機応変ということになろう。
また、予想通り⑬以下にはならなかった場合は、4波自体が時間稼ぎの調整波=フラットやトライアングルになって1日を終わってしまうかもしれないので、デイトレとしては金曜日につけた高値近辺までには確実に利確することになるだろう。時間にもよるが、⑨がいいかな。
もちろん5波を狙うのであるから、スイング玉としては当然ホールドする。目標はあくまで⑥である。
<ポジション>
売2(41200台前半、38000円手前) 1枚増
買1(36500台央) 1枚減
※上記のように予定変更になる公算高い。まずは買玉を増やさなければならないだろう。それから売玉を1枚ずつ決済する段取りで。
<前日勝負手概説>
予定通りカイ先行。
9時即37630円&半前37740円は9時半過ぎ下落にあって、37670円で切り。10数分後37550円で買い直す。
11時すぎには37870円と目標値の一つに到達したため37855円でウリをやってみた。さすがに61.8%戻しだ。多くのトレーダーに注目されているのだろう。売り買いの攻防が激しい。が、『ピークアウト感とはほど遠い』し、高値を維持し続けて下げる雰囲気もしなかったので、1時間後同値で撤退した。
が、これが失敗。1時15分すぎに37815円で買い増ししてみたが、さらに下落37770円で撤退するはめに。1枚は残しておいた。
2時半チョイ前に37825円カイを追加。すぐ38000円突破を見て、37980円でショート。
買い玉はショート後即と大引けで1枚づつ処理した。38000円以上のショートはちょっと恐くてできなかった。悔い残る。
ナイトでは期待通り下落。どうしようかと迷ったが、開場後15分でホールド買玉1枚を37935円で利確決済したのみ。ショートの増し玉はそのあと37870円で。指標後安値から反転したあとの37550円で決済した。
以上。
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