筆者の優柔不断さをいいことに、元カノがまたも誘惑してくる。金曜日の夜のことだった。
『どお?これでも別れるって言うの』。嫌いになって別れたわけでもなく、もともとは相性のいいカップルであったのだ。彼女の激情をそのままあらわしたような上昇を見せつけられると、その豊満なカラダにむしゃぶりつきたい衝動に駆られた。
が、それはその当夜のことだけ。翌日になってみるとすっかり落ち着いて、今はただ「この上昇はどこまで続くのか」という分析をしっかりやっている自分を発見して安心してもいる。
まだまだトライアングル説は捨てられない。
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というわけで、あわや元カノの奸計に屈しそうになったが、しかし、あの上昇で波動分析に全く影響がなかったかというとそうではない。それをこれから説明していきたい。
元カノ=新1波スタート説とヨリを戻しそうになるのを押しとどめられたのは、アメリカ市場のチャートだった。市場概況では、雇用統計の「ホームラン級」の数字を好感して、ダウは最高値更新、ナスダックも1%以上の上昇とのこと。しかし、次のダウ5分足チャートを見ると、『アメリカは本当にもろ手を挙げて雇用統計の結果を歓迎しているのか』という疑問が生じてくる。
寄付きのマド明け高寄り、これはいいだろう。近本が塁に出て森下が返した。だが、そのあとすぐのマド埋めはいかがなものか。長打期待の大山、サトテルが凡退したようなものだ。そして中盤はイケイケモードながら点は入らず、高値更新できたのはやっと引け前だ。桐敷、石井、ゲラ、岩崎の鉄壁リレーでなんとか虎の子の1点を守り切った。
こんな試合運びで本当にホームラン級か?という疑問だ。一杯いっぱいではないのか。
確かに中東問題拡大を気にしていたことが原因だろう。寄付き後のマド埋めは仕方ないかもしれない。しかし、「ホームラン級」ならもっと早く、中盤あたりで高値更新していてもいいのではないか?それを引け前ぎりぎりの、申し訳程度の更新て。
と、こういう風に思えたのである。少なくともこのチャートからは市場概況に書かれていたほどの熱感は感じられなかったというわけだ。ナスダックやSPなども同じようなものだった。また、逆の立場であるVIX指数は引けにかけて少し戻してもいる(高くなっている)。
しかし、このような解釈は人それぞれ。これらは筆者の欲目からくる印象が強いだろう。ポジショントークとも言える。だから、逆のチャート読解があっても不思議ではない。辛勝。それでも勝ちは勝ちなのだから。
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では、日経の分析に移ろう。雇用統計の結果が微妙な影響を及ぼしていることの説明になるだろう。
【日足】
もし、上げの新1波がスタートしているのであれば、次のような波動ラインである。
すなわち、③波(赤色)中の3波動目(青色)が始まったということになる。この青色3波の拡大目標値は45375円となることは容易に計算できるだろう。この青色3波はそこまで上昇する。
それはいい。だが、イベントスケジュールを考えてほしい。10月最終週から11月初旬の日米選挙、それに続くのがFOMCだ。
買い方さんに問う。③波中の3波なら、あと1ヶ月弱、そこまで相場が伸び続けるはずである。伸び続けなければウソになる。その自信がおありかということだ。
サードオブサードなのだから、途中での大きな休憩はあまり考えられない。「3歩進んで2歩下がる」といった、ちんたらした上昇具合でもなかろう。ほぼ毎日のように上昇するはずだ。45000円までほぼ休みなく歩み続けることだろう。
あるいはN値でもいいと考えているだろうか。42285円だ。7月の最高値をほんの少し突破するくらいだ。10月27日の総選挙前までそこまで進み、その後ちょっとした調整を挟んでおいてから、年末年始に向けて残りの上昇をおっぱじめようとの魂胆か。
なるほど、それもありか。
しかし、大きなイベントを前にして、順調にN値までたどり続けられるものなのか?筆者にははなはだ疑問である。FOMCは別としても、日米の選挙イベントではどちらの陣営が勝つかわかったたものではない。そんな状況下でポジションを「上」1本に傾けられるのか、ということである。
それよりは、相場が上がった処ではウリも大きく入るだろうから、レンジ相場になると思っておいた方がいいのではないかと考えられるのだ。
これが別の波動カウントなら、筆者もこのような無理難題は押し付けない。サードオブサードだからこその期待も込めての疑問を差し挟んでいるのである。
けれども、前の高値39900円を突破する可能性については認めよう。元カノのたっての頼みである。どろどろの関係には戻らないが、少しは話を聴いてあげようか。
それを認めたらどんな波動になるかは次の【4時間足】で説明しよう。
先週記事で解釈した、「トライアングルB波続行説」がまだ終了していなかったというものである。C波はまだ始まっていないことになる。
そんな想定に基づく、この赤色ラインはB波の3波動目(C波)の更にその5波動目が39900円以上になることをあらわしている。B波はまたまた分裂拡張したのである。先週記事であれだけの大見得を切って「39900円はB波天井だ」と宣言しておきながら、いとも簡単に取り下げたことになる。まだ元カノに未練があるのだろうと勘ぐられても仕方ない。
もちろん青色ラインのように、5波動目がフェイラー、あるいは、やっぱり39900円が天井で下げのC波が始まっているというシナリオも引き続き保持する。変に勘ぐられるよりはことらの方が都合いいか。
ところで、この5波動目の形はダイアゴナル形になっていると解釈した。3-3-3-3-3波構成のエンディング・ダイアゴナルだ。金曜日ナイトの雇用統計後に急上昇したのを、ダイアゴナル最後の上昇と捉えることもできる。
もしそうなら、フェイラー説もまかり通るし、月曜日にまた急伸して40000円突破もありうることになろう。そして、その5波動目の急伸が終われば、相場はダイアゴナルの根元37285円まで速やかに回帰していくという予測も成り立つだろう。
(※そのあとはまた上昇かも。金曜日ナイトは直近の下落のちょうど90%戻し水準に相当していることから、37285円前後に下落したあとはまた上昇してフラット形の下落2波動目になるかもしれない。)
バンザーイ。どうだろう、この元カノからの誘惑にかこつけてのシナリオは。
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・・・さすがに気恥しいので、明日月曜日の戦略会議と参ろう。【1時間足】チャートだ。
まずはっきりさせておきたいのは、筆者がトライアングル説を固持する立場であるということだ。サードオブサード派ではない。それでも、月曜日に限っては「上目線」で相場に挑むことを否定はできないだろう。
というのも、ナイトセッションにおける大陽線後の小さな足はまたダイアゴナル形だ。5波動目の副次波5波動目がそういう波動になっているのだろう。それはここからもうひと上げあることのサインではなかろうか。もちろんフェイラーで下げてくれれば、都合のいいことは上で書いた通りである。
だから、両睨みになってしまうことも許してほしい処だ。
<重要ライン>
①41570〜41910・・・日中マド1
②40650・・・3/22高値
③40610・・・本日上昇可能値2
④40420・・・本日上昇可能値1
⑤40215〜40840・・・日中マド2
⑥40040・・・4時間足上値メド2
⑦40030・・・4時間足ジグザグ上昇拡大目標値
⑧39900・・・直近高値
⑨39765・・・4時間足上値メド1
⑩39650・・・ナイト高値
(参考)39640・・・前限月値幅(42500〜30380)の高値から23.6%押し水準
⑪39615・・・ナイトセッション・バリュー上限値
※39555・・・ナイトセッション終値
⑫39355・・・ナイトセッション・バリューハーフ
⑬38805・・・前日日中マド埋めライン
⑭38675〜38270・・・4時間足中天ネックゾーン
⑮38580・・・5日線処
⑯38575・・・ナイトセッション・バリュー下限値
⑰38525・・・下落転換ライン&4時間足下値メド
⑱38475〜38210・・・(改)日中マド3
⑲37430〜37180・・・日中マド4
⑳37285・・・直近安値
㉑36810〜36080・・・直近上昇の61.8%~76.4%押し(目先目標)
㉒36475〜36455・・・日中マド5
㉓35375〜34925・・・4時間足中底ネックゾーン
㉚34950・・・B波50%押し
㉛34900・・・BーC波始点
㉜33780・・・B波61.8%押し
㉝32945〜30905・・・1時間足大底ネックゾーン
㉞32335・・・B波76.4%押し
㉟31925・・・1時間足大底ネックゾーン中間点
㊱31340・・・A波値幅の61.8%分下落点(C波底候補)
㊲30000・・・A波底
(参考)30714(現物指数)・・・大1波頂点(4波はここには届かない)
<詳細>
あくまでトライアングルB波続行説に基づいた場合の上値メドの限界を⑥、⑦辺りだと考えている。40000円突破後すぐだ。本当にトライアングルなら、そこから急落してくるはずである。キリ番だから40000円に届かない場合もあろう。
だから、そこら辺までで上昇がストップするならトライアングル説は取り下げない。敢然とショートする場面である。それを超えたら40200円までは止まらないのでロスカットは当然だろう。
勇気をもって売るためには、前もってカイを入れておく方が安全だ。
寄付きから⑪以上、特に⑩を超えた価格ではカイをするだろう。もちろん、そこから下げ相場が始まって下落していくことも予想の範囲内であるから、そのカイはムダ打ちになることもあるだろう。それは仕方ない。微妙な位置関係である以上、損は承知の上である。しかし、買わなければ(様子を見るだけでは)収益は発生しない。
適当なところ(自分が我慢できる値幅=筆者の場合は50円前後)でロスカットし、もしまた上昇気配を感じた時には買い直せばいいし、ド転ショートでもいいだろう。
逆に⑫を割るようなことがあれば、胸を張ってウリだ。少なくとも月曜日に限っては高値更新することはない。
もっとも、寄付きから利益確定が出て、先に下落から始まるようなら、下落の勢い等を考慮の上で、⑫前後でのカイを推奨する。もっとも39300円割れはさすがに厳しいかもしれないが。
<ポジション>
売3(39800台前半、39500台前半、37100台前半) 1枚増
買3(35600台前半、36000台前半、38800台央) 1枚増
※酔っていたし、両建てにするのが精一杯であった。まだまだ伸びそうだったし、下落していきそうでもあった。月曜日はどちらかを外すことになるだろう。楽しみだ。
<前日勝負手概説>
日中は買い玉を持ってじっとしていたがなんともならず。小利で撤退。勝負は雇用統計時に持ち越しは当然だった。
後場の下落がナイトまで引き続いていたので、本番は上昇かな。でも、9時半の発表前にじりじり上げだしていたので、本番は下落かなと、方向感はつかめずじまい。
で、その本番に乗って38850円でカイ。『あとはどこで売るかだけ』だったが、あまりの勢いに躊躇するばかり。アメリカオープン後の下落でも動けず。『また上昇してくるのでは?』の不安が先立つ。結局、目標値の突破39535円で指値して終わりにしただけ。その差額が利益になっただけで、指標トレードとしてはつまらないものであった。もっとカイの手を繰りだすべきだったろう。
金曜日で残念。最近は回るのが早い。「じゃあ、飲まなきゃいいじゃん」はごもっとも。
以上。
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