プロローグ
14日(土曜日)朝。その日の日経朝刊は面白かった。
1面トップ記事は、先日のトランプ一発目のカマシSNS「カナダ、メキシコには25%かけてやるぜぇ、ワイルドだろ~」が本当に実施されたら、米国の2027年度GDPを1.1%下押しするかもとの試算が出たということ。逆に日本は0.2%ほど恩恵を受けるらしいとか。『いよいよ日本の時代到来か』。
マーケット面は複雑だ。
アイランドリバーサルが出現して、掉尾の一振に黄信号と騒いでいたかと思えば、すぐ隣のスクランブルというコラム欄では「日本株は相対優位」なる見出し。米国1強から分散投資が本格化すれば、割安さ・低インフレが好感される日本が浮上するようで、「24年のような年始からの相場の上放れが、来年も起きるか注目される」と結ばれていた。
時間軸が少し違うとしても、これほどの大手の新聞社が全く逆の観測記事を同じ面の東西に掲載せざるを得ないのだ。それほど相場は混とんとしており、明日が見えない日々が続いている。
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SQ日が過ぎたというのに、いまだに相場展開ははっきりとしない。4万円突破も束の間、前夜の上げを帳消しにした。かと思えば、その夜には50%以上戻してもいる。安心してスイングをさせてもらえないストレスは重なるばかりである。
それでも、ひと頃のことを思えば、波動はかなりはっきりとしてきたようである。筆者の中では100%に近いくらい、あの「日足5波ダイアゴナル上昇説」に対する肩入れが強くなってきている。
【日足】
ダイアゴナルがエンディングなのかリーディングなのかはもう少し時間が必要だが、現在は「その4波トライアングル修正波のe波中」というのがメインシナリオとなっている。
そうだ、d波は終了した。あの木曜日ナイトセッションでの40155円がその天井である。
なぜそう言えるのか、その根拠を示せ!と問い詰められれば、「上記ダイアゴナル4波がトライアングル形状をしていることを100%確信しつつあるから」としか言いようがない。波動的にd波ならあれ以上の高値はもう示現することは不可能に思えるのだ。金曜日の下落は確実にe波としての下落なのである。
だからもうここからはe波の話にしよう。
e波の大底はダイアゴナル最後の上昇5波動目につながる大事なポイントである。天底ハンターならずとも、スイングトレーダーならなんとしても捉えたいポイントである。
それは上記チャートでの2つの赤色円処が通常に考えられる。もう説明はいらないと思うが、上の赤〇だけ少し。日足の①波と③頂点を結んだラインを②波底に平行移動したチャネルラインで、4波の底値ポイントを探る意味で重宝されるラインである。安値はa波の底の方が低い位置ではあるが、4波の終点という意味では、この①ー③チャネルラインタッチ点が重要視される。
そういえば、c波の底でもタッチするくらい近づいてから反転していったね。あれで、「4波終了!」とばかりに買いに走った人も多かろう。結果としてはまだわからないが、4万円突破には成功したのだ。判断は正しかったと言えるだろう。それほど重要なラインなのだ。
話を戻して、e波底はその2つのラインタッチをするかしないか、突破するかしないかという処で、最安でもc波底37650円を決して割り込まない範囲でのポイントとなる。これはトレードに向かう時間さえあれば、誰でも容易にお目にかかれるポイントだ。その近辺でならだれでも買玉をゲットできることだろう。
トライアングル修正波の波動構成はどの波もみな3波構成で、ジグザグの動きが基本だ。e波もその基本に漏れず、40155円からは3波構成のジグザグ波形を追って行けば、その大底ポイントは簡単に見つけられるだろう。基本はN値、拡大目標値だ。
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【4時間足】
金曜日日中はd波の上昇に引導を渡した感のある下落となった。この全戻しの下落を見せられて買い方はからっきし元気がない。ネット記事を読んでも、クリスマスを静かに過ごすだの、来年に期待だの、先週初まであれだけ掉尾の一振への期待で胸を膨らませていた先生方が、すでに守りに入っているような口ぶりである。「トレンドは日銀会合後から」と口では言っていても、半分はあきらめ気分であると察した。
手前味噌だが、筆者は木曜日の朝記事にて『「織田がつき羽柴がこねし天下餅、座りしままに食うは徳川」という落首が思い起こされた。果たして三英傑で話は完結なのか、まだ先があるのか。』との問題提議をしている。
緑色楕円で囲った3つの大陽線を下から信長、秀吉、家康の戦国武将に見立てたものだが、さっそく家康陽線が帳消しにされてしまった。おそらく秀吉、信長陽線もなかったものという結果になるだろう、というのが今となっての筆者の予想だ。ただ、信長陽線の下にはネックゾーンという堅固な支持ゾーンがある。それに支えられたところがe波の底になるのではないかと睨んでいる。
ところで、三人の英雄たちが同時代、同地区から輩出されたことは奇跡だと言われているが、この三英傑全員が否定されるというのはどういう意味を持つだろうか。日本史ファンなら一発解答したい処である。
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この3人によって、いつ終わるとも知れない血を血で洗う戦国時代は急速に終わりを告げることになった。そして、最後に残った家康も消されたということで、実際には300年続いた江戸幕府は3日天下となった。
3人の死は何を意味するか。それは武士の時代の終わりである。そして、新しい日本の夜明け、明治維新をやがては迎えることになるのだろう。
そういう意味で、株価は信長陽線を否定する処まで下落するはずなのである。黒船からの大砲一発で、維新の波=ダイアゴナル5波中の5波が始まると言ってよいだろう。
この着想を思いついた時の筆者の喜びようと言ったら、「よし、これで直木賞はイタダキっ!」と小躍りしたほどだ。
水曜日までの6セッションは少しずつだろうが下落を続ける。38000円割れ程度は少なく見積もっても絶対だ。そこで買おう。ジグザグ波動なら拡大目標値辺りが該当しそうかな。そして日銀会合の結果を待とう。
いや、水曜日までは上がりも下がりも、そう大きな値動きはしないかもしれない。それなら日銀会合結果で大荒れか。もしかして利上げもありうる?
どちらの展開も考えられよう。しかし、下落の底は38000円割れ程度だ。買えばいいだろう。いや、買うべきだ。新しい日本の夜明け=上昇トレンドが始まるのである。
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しかし、縦の糸である価格と横の糸である時間とでいくらつじつまがあったとしても、織りなす布は我々の財布を暖めうるものとは必ずしもならないのが相場の世界である。
今までの予想は基礎中の基礎である。この相場の世界は基本を知っているだけでは商売にならない。たまにはひん曲げて予想してみよう。(基本が通用する確率は61.8%~76.4%程度。だからおろそかにしちゃいけないよ。)
さきほど、このe波はジグザグの3波動になると言った。果たしてそうか?そう限定できるのか?
このような値動きになったとしたらどうだろうか。トライアングルの各波は多くはジグザグだが、フラットにもトライアングルにもなる可能性がある。
このようなフラットになったら、(b)波は(a)波の始点40155円を少しくらい上回ってしまうかもしれない。それを見て買い方は再度活気づくことにもなろうが、やがて反転下落していく。もう一度全戻しだ。そればかりか前回の安値39235円をも下回ることになる。そこでまた意気消沈。貯め込んでいた買玉を泣く泣く手放すことになろう。
しかし、もっと怖いのはフラットでも拡大型だった場合だ。拡大型なら(b)波は(a)波値幅の1.236倍、ないしは1.382倍にも伸びてくると言われている。1.382倍なら40500円程まで上昇するということだ。
それほどの上昇を見せられては、このトレンドに文句をつけるやつはいない。安値は切り上がっている、高値も明白に更新した。それーッ!買いまくれ!!と全員一致の買いが集中することになろう。
だが、無残なや。その上昇は5波の上昇ではない。あくまで4波トライアングルe波の拡大フラットなのである。初めは単なる押し目と解釈して買玉をホールドしていたスインガーも、いつしか下落の波に飲み込まれ・・・。
拡大フラットの(c)波は(a)波の1.618倍の長さと聞く。なら高値から1500円の下落だ。大きなロスカットを強いられるやもしれない。
悲話はまだある。大きなロスカットはご免とばかりに途中でいい感じのロスカットを施したとしよう。しかし、ロスカットした途端、相場は反転。今度は正真正銘の5波の上昇となって、もう買えやしない状況になってしまう場合もある。拡大型ではなく、ランニングフラットというやつだ。途中で「あかんべえ」をされるため、これは精神的にも大ダメージだ。
これらがきょう思いついた予想だ。高値を更新した時には、またしても「その高値、ちょっと待って、プレイバック、プレイバック」と叫ばねばならなくなる。
今回の4波の値動きは悪巧みの天才であるあいつらにも絶対的なポジションを取らせなかったほど難解な値動きである。しかし、それももう最終盤だ。あいつらもそろそろわかりかけている、今後の波の行方は。
だから、さっきの拡大型の話はあいつらがわれわれに仕掛けてくる最後の企みである。この4波の最後にこんな大芝居を打ってくるかもしれない。案外ありうることだと思うがなあ。(拡大型はともかく通常のフラット形はマーケットプロファイルで証明できるのだが、今回は割愛する。日々の記事を参考にしてもらいたい。)
言っておく。高値を更新したらいったん買玉を手放すべしと言っているのではない。そんな野暮は言わない。こういう波動になるかもという考えが頭の片隅にあればいいだけの話である。グッドラックだ。
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エピローグ
植田総裁は「パウエルさんの話が聴きたい」と言っている。おそらく1月のFOMCでの利下げに関するヒントが欲しいのだろう。(数時間後に日銀発表やで。どんだけ迷ってんだよ。)
それが(12月は利下げしたとして)1月は利下げなしと判断できるものならば、植田総裁はこの12月に利上げしてもいいと考えている。先週水曜日のブルームバーグのリーク記事は、それを示しているものだ。はっきり「やるかもしれません」と言っているようだ。本当の腹は決まっていないから、そういう言い方になってしまっているだけなのだろう。やはり日銀の場合は五分五分だ。
19日はふたを開けてみないとわからない、というのが筆者のいまの心境である。
もう一つ。
気になって年末年始の市場日程を確認してみた。
年内は30日(月)まで通常取引。新年は6日(月)からとなっている。来年はゆっくりできそうだ。もっとも3日(金)には先物オプションの祝日取引があるから、そうでもないか。
米国市場は年内無休。元旦だけ休んで2日(木)からやるそうだ!!!
おいおい、なんかきな臭いスケジュールじゃないか。年内手仕舞いが強くなりそうだな。モチ食って屁こいて寝るだけの正月にしようと思っていたが、こりゃCFDが必要か。
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では明日の戦略会議に移る。
月曜日は上記フラットになるとの想定の元、買ってみようかな。それと日経のアイランドリバーサルの記事だ。あれだけでかでか取り上げられたら、売りが強くなる。逆張りでのカイだろう。
※日経の記事は目先(当日くらい)は逆張りでいいが、中長期的には順張りの方向で狙うべきだと考える。つまり予測は当たることが多い。したがって、月曜日は上昇方向でいいが、火曜日以降は下落方向で考えるのがベターかもしれない。
それでもやはり水曜日まではどういう値動きになるかは予想がつかない。この程度のきっかけで手掛けるしかない。
本来はこんな1時間足ジグザグ波動を想定していた。ナイトでのリバウンドの高値メドは39900円台までは可能かな、そこで思いっきり売ってやれと考えていた。
でも、フラットかもというシナリオも考えついちゃったので、最初にカイは必須となった。39900円台でのショートはその時の勢い次第になるかな。
<重要ライン>
①42270・・・最高値
②41600〜41910・・・日中マド1
③40370、40505・・・e波が拡大フラットならの高値
④40285〜40835・・・日中マド2
⑤40280・・・日足戻り高値
⑥40155・・・直近高値(トライアングルd波天)
(参考)39965・・・現物225指数7/19始値
⑦39940・・・1時間足ジグザグ上昇N値&直近下落76.4%戻し
⑧39805・・・直近下落61.8%戻し
⑨39780~39810・・・(新)日中マド3
⑩39750・・・上昇転換ライン
⑪39710・・・ナイトセッション・バリュー上限値
⑫39695・・・直近下落半値レベル
⑬39680~39910・・・4時間足天ネックゾーン
⑭39630・・・ナイトセッション・ハーフバリュー
※39575・・・ナイトセッション終値
⑮39540・・・5日線
⑰39455・・・ナイトセッション・バリュー下限値
⑱39310・・・(仮)1時間足小ジグザグ下落N値
⑲39165・・・下落転換ライン
⑳39100・・・本日下落可能値
㉑38815・・・(仮)4時間足ジグザグ下落N値
㉒38585・・・2つ目の4時間足大陽線安値
㉓38580~38560・・・日中マド4
㉔38245・・・(仮)4時間足ジグザグ下落拡大目標値
㉕38150・・・日足①ー③チャネルラインタッチ
㉖37915~37625・・・4時間足底ネックゾーン
㉗37765・・・トライアングルⓐーⓒラインタッチ
㉘37650・・・c波底
㉙37510・・・a波底(割れたら小トライアングル説崩壊)
㉚37405〜37155・・・日中マド5
㉛36450〜36425・・・日中マド6
㉜34925・・・デッドライン
<詳細>
買玉を手放してしまっているので、まずは深い押し目を望むところである。⑰まで降りてくれたら嬉しいな。だめなら⑭突破でも買っちゃうぞ。
このリバウンド波動は、金曜日に残してしまった⑨を埋めに戻っていることは確かだ。だから39800円程度には最低限到達する。そこでいったん様子を見て39900円までホールドするか、いったん利確するかを決めよう。
40000円再突破はあるかもしれなし、そればかりか③までの上昇も可能性としては大いにある。しかし、それはオマケだ。4万円突破してから再度カイを検討すればいいだろう。
大事なことは、水曜日までにe波は終了することはないということだ。上昇しても③まで。それ以上の値上がりはないということである。それさえキモに銘じておけば、やみくもに買いまくるという荒業は出なくなる。冷静に買って冷静に利確できるだろう。
筆者予想では、水曜日まではおそらく⑫を中心としたレンジ相場になると思われる。拡大型になるとしても木曜日からだろう。この場合はいささか難解な相場となる。先に上に行かれたら高値でも買わざるを得ない。ダメ元で安い処(39300円台)を拾っておくしか方法が無いかもしれない。
月曜日日中のレンジは上を予想しているが、もしかしたらもう一度⑭~⑰の狭い範囲を試すかもしれない。あまりにも動意薄の場合だが、その場合でもやはり39400円処はカイとなる。夜には39700円以上を目指すだろう。
<ポジション>
売1(39900台) 変わらず
買0() 変わらず
※この売玉が狩られるかもしれないという不吉な予想も浮かんできた。なんともやるせないが、今度は買玉集めに奔走するかな。
<前日勝負手概説>
9時すぎ39635円ショートから。ほぼ順調下落で11時10分頃39340円のチョイ手前で指値利確。安値はやはりあの安値まであったが、前場も終わりがけで。
その代わり、前場終わり少し前に安値から上昇してきたところ、39300円で買玉入手。これは3時半すぎ39450円で利確しておいた。夜までなら大儲けできたが。
ナイトはノートレード。酒に溺れる。
以上。
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