2/1、遂にトランプ関税が発動された。月曜日の日本市場はその影響を見極める大事な役目を負うことになる。
が、残念ながら、その結果はすでにほぼ見えているのではないだろうか。
【現物225指数・日足&変則的週足】
まずは金曜日の日足だ。小さな十字足。気迷いの十字足と呼ばれるが、何を迷っているのだろうか。「上に行くべきか、下に行くべきか」だろうか。それとも「もうこれ以上の上昇は無理なんじゃね」だろうか。
週足はまたしてもレンジ上抜けに失敗。しかもカブセの陰線。それは首吊り線とも呼ばれる下ヒゲの長いヤツ。翌週はこの下ヒゲを試す下落に向かうのが常識的な意味だ。もしかしたら、2週前の抱きの陽線の実体を全否定してしまうくらの下落になるかもしれない。
しかし、カブセにしても抱きの陽線の実体の上1/3程度だし、これらのローソク足は多分に感情に左右されるキライがある。つまり個人個人によっても、その時々の感情によっても、受ける印象はちがってくる。だから絶対的なものではないことは確かだ。
言いたいことは別にある。
売り方は頑強だということだ。買い方も強いが、先週1週間の相場を通して感じたのは、それ以上に売り方が強かったという肌感覚だ。
確かに相場は高値安値を切り上げる「ジリ高」の上昇相場であった。が、そのジリ高相場を主導していたのは買い方ではなく、売り方だったのではないかという思いが強い。先週半ばから「気に喰わない」を連発していたのはそういう意味だ。
売り方が買い方の旺盛な買気を適当にコントロールして、損にならない程度の上昇を許していたのではないか。餌をばらまかれ、ぴちぴちはねていた買い方はさしずめ「養殖場のさかな」だ。後で出荷されることも知らないで元気に育っていった。が、しょせんは養殖場の中、というわけだ。
しかし、こんな感慨もことさら感傷的に過ぎる。もっと客観性を感じとれるものはないのか。
【セッション足】
先物でも金曜日日中セッションは十字足だった。詳しくは下記<前日感想戦>コーナーに譲るが、これを見て筆者はナイトセッションでのショート戦略に確信を持った。結果は前セッションの十字足を下抜ける上ヒゲ陰線となってあらわれる。
この一連のローソク足群は、あの恐怖の「宵の明星」と呼ばれる天底転換パターンの亜種なのではなかろうか。直近がジリ高で大した上昇ではなかったからあまり目立たないが、それでもこのジリ高相場にくさびを打つ位の効果は想像できると思う。
そうだ。日経は確実に下落方向に向かっている。今週はその下落がどこまで進行するかを確認する週となるだろう。そう結論付けた。
但し、条件付きだ。その条件は明日月曜日の相場だ。月曜日が上ヒゲ陰線が醸し出している不吉なイメージを覆すほどの陽線になってくれたら、もう心配はいらない。今度こそ本当にレンジ上抜け突破に成功するだろう。筆者も敬虔な買い方諸君の前で深々と頭を下げるだろう。
【日足】
月曜日において目の覚めるような大きな上昇はありえないことではない。本日この時間帯以降明日の寄付き直前までの間にトランプがコメントすることだ。
石破・トランプの会談は2/7(金)に決定したようである。今のところトランプの口からは「楽しみだ」しか聞こえてこないが、それが「石破君を手ぶらで返すわけにはいかねぇな」などという結束の固さをにおわすような発言でも出れば、一発で日本市場は暴騰することだろう。(ほとんど期待はできないが。逆にトランプの「楽しみだ」は「どんな手土産を持参してくるのかな」の意味で、石破は相当うろたえているのではないか。)
それはともかく、日経が助かるとしたら次のような波動を描くしかなくなった。
筆者は先週の波動について、すでにダイアゴナル3波中のc波(上方向)に入ったものとして、買い目線で闘ってきた。
それを今週からはまだ3波中のb波だとのシナリオに変更する。
本当はこのシナリオにも自信は持てない。もっと大きな下落が待ち受けているのではないかとも考えている(たぶん大きなトライアングルC波、それは35000円水準を目指すもの)。
が、今はまだ封印。少なくとも想定2波の38060円を下抜くまでは、頑張ってこの上昇ダイアゴナル説で相場に挑むつもりである。
このb波はあいにくとジグザグ下落波動になるだろう(青色点線)。だから、当面は下方向に賭けるトレードを選択することになるのである。この作戦なら、ダイアゴナル上昇説が崩れ、上記の大きな下落トレンド確定時にも対応することができるのではないだろうか。
そして、直近安値の38655円は拾わない(短気リバウンドを狙ったデイトレは別)。ほぼ下抜けることは明確だからだ。あとは38060円にどこまで迫るかだろう。その手前では1回は買を入れてみる予定だ。
もう一度言おう。日経が助かる道はこの波動しかない。
【イベントスケジュール分析】
先週のFOMC通過で、3月SQ日まで主だった重要イベントはない。したがって、ここからの大きな相場のトレンドは変わらないと見るべきである。しかし、そのトレンドがどういったものであるかはまだわからない。すなわち、現在採用中のダイアゴナル上昇3波中なのか、昨年7月の高値42270円から続くトライアングル波動になっているのか、はたまたそれ以外のトレンドなのか、筆者には皆目見当がついていない現状だ。(だから短期で回すしか方法がないとも言える。)
それでも時々はスイングハイやローの折れ曲がりはあらわれる。トレンド転換させるほどの重要イベントがないとすれば、われわれは何を頼りに波動を読解するべきだろうか。
そこで小さなイベントを拾ってみよう。スイングハイ&ローにはなりえる。
2/7(金)日米首脳会談
2/17(月)米国市場休場
この2つしかない。
2/7の石破・トランプ会談はすでに述べた。先週もその直前直後のトランプ発言に注意するべしと書いた。一番危険なのは石破が米国からご機嫌で帰国した時だ。「わーい、安倍さん以上に仲良しになれたもん」と有頂天になっておったら、その2,3日後が危ない。石破にとって、日本株にとって、とっても悲劇的なトランプ発ニュースが待っていることだろう。
トランプがいつ何を言いだすかはもちろんわからない。だから対処しようがないと考えるのは浅はかだ。渡米前後の石破の発言、顔色をじっくり見ておくだけでいい。だいたいその反対の結果が起こるだろうと予想できるはずである。
2/17は祝日のため休場で米国は3連休となる。直近では(昨年からだが)その直前の日経株価は上昇していた。あいつらが上げるだけ上げるからだ。買玉は利確しておくべし。翌週から下げ始めることになるだろう。
それと本日の新聞で知ったことだが、今後の個別(国別、商品別)のトランプ関税については2/18に発表みたいなことが書いてあった。休み明けやんか。今度の連休前は逆に暴落注意報が出るかもしれないね。構えておくべきか。
3/19日の日米同時中銀会議が近ずくまで、金利問題は棚上げになると見てよい。それまではトランプの言動が相場のテーマになるだろう。いつ何を発言するかやはり予断は許さない。
・・・・・・
では、明日月曜日の戦略会議としよう。今回のトランプ関税は対象国の報復関税をも許さないほどの意志強固な政策だ。それをひっくり返すほどの特別なニュースが出ない限り、ウリである。
【1時間足】
ダイアゴナル3波中のb波は、やはりジグザグ波動になっていると見る。その最後のc波(5波動構成)がナイトから始まっているようだ。途中リバウンドしながらも38655円下抜けを目指すことになろう。
コチラの方が「宵の明星」がよりはっきりわかるようだ。もう下落は止められそうもない。
<重要ライン>
①42270・・・最高値
②41600〜41910・・・日中マド5
③40615・・・直近高値
④40460~40835・・・日中マド4
(参考)39965・・・現物225指数7/19始値
⑤39940・・・4時間足上値メド
⑥39825・・・ナイト高値
⑦39795・・・ナイトセッション・バリュー上限値&大上昇転換ライン
⑧39680~39910・・・4時間足天ネックゾーン
⑨39615・・・ナイトセッション・バリューハーフ
⑩39450~38520・・・ナイト上昇深押しゾーン
⑪39440・・・前日日中マド埋めライン
⑫39435・・・5日線処
⑬39365・・・ナイトセッション・バリュー下限値
※39355・・・ナイトセッション終値
⑭39335・・・ナイト安値
⑮39265・・・本日下落目標値
⑯39120・・・4時間足(想定)押し安値
⑰39100~38930・・・直近ダラ上げ波動の深押しゾーン
⑱38655・・・日足直近安値
⑲38630~38520・・・日中マド3
⑳38615・・・下落転換ライン
㉑38440・・・4時間足下値メド1
㉒38335・・・スイング下落目標値
㉓38165・・・4時間足下値メド2
㉔38060・・・日足押し安値
㉕37915~37625・・・4時間足底ネックゾーン
㉖37865・・・日足ジグザグ下落N値
㉜37405〜37155・・・日中マド2
㉝36450〜36425・・・日中マド1
㉞34925・・・デッドライン
<詳細>
図のb波はまたジグザグ波動になるのだが、後半の波動はエンディングダイアゴナル形状となっている(緑色ライン)。よって、今回の下落はその始点⑯39120円(赤色点線)まで比較的早く達成される。寄付きからすでに達成されているかもしれないくらいだ。
よって、上から始まった場合は即ウリ仕掛け。デイトレなら⑯前後で利入れ決済。下から先なら戻りを待って売っていくしかないだろう。
が、39120円までの下落は最低限であることは言うまでもない。スイング的には38655円をも下抜くことは見えているのだ。売玉を持っていることは底値で買う際の重要なヘッジとなるだろう。39000円を割ればもう確定的だ。
<ポジション>
売1(39800台) 変わらず
買2(38100台、38800台) 変わらず
※危なかった。もう1枚の売玉も狩られていたら目も当てられないところだった。また売玉を増やす方向で。買玉は月曜日まず1枚は即切りになるだろうと思う。
<前日感想戦>
土曜日朝目を覚ましてスマホを見る。終値39355円に快哉。が、しばらくして売玉が少ないことに気づく。『あれ、確か夕べ絶対に売ったはずだ。利確指値を入れていたのかな』。例によって金曜日夜のことは軽度の痴ほう症である。
前日のトレードの記憶をたどる。・・・・・・
大引けでセッション足が十字足になったこと。
その値幅は全体で200円以上あったが、値動きの中心は39525円~39660円で実質150円にも満たない膠着相場であったこと。
これらのことによって、ナイトセッションではウリを決意。十分煮詰まっている。十字足は上下どちらに放れるかの気迷いではなく、上昇してきた挙句の十字足なのだから、上昇方向に?という意味だ。
あとはいつどこで売るかだろう。10時半に経済データの発表があるため、9時前後と決めた。それまでは寝て待つ、いや、ちびちびやりながら待てばいい。
9時11分、39680円ショート。『ここなら大きな損はない』。
10時半まで下落しないことを祈ってはいたが、あまり強いのも困る。
39695円、39700円、下げそうで下げない。小心者の筆者が浮足立ってくるのが自分でもわかる。すでに寝間着姿の女房が、熱燗徳利の首つまんで「もういっぱいいかが」なんて、相当気が張っていたのだろう。
指標発表後には39725円を付ける。『潮時かな』だったが、しばらくして下げ始めてくれてほっとひと息。大好きな有田キャスターのお笑い番組にゲラゲラ興じることもできた。
『あとは39500円台でよろしくやってくれればいいよ。勝負は月曜日だから』と就寝。
その時にロスカット設定(39760円)したんだね。チャートを見ると、布団に入ってからウソだろ!の上昇。
相撲に勝って勝負に負けた典型。
ロスカット設定が厳しすぎたのか?それでもせいぜいが39800円までだろう。どっちみち狩られる運命だったのか。
ウンがなかっただけと慰めた。
以上。
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