石破・トランプ会談は無難に通過したようである。一部では石破のジョークも大評判、トランプからもナイス&タフガイの称号も与えられた。自民党関係者もさぞかし胸をなでおろしたことだろう。初めてのお使いで「シゲ君、えらいね~、がんばったね~」。
しかし、あのトランプがタダで他人を誉めそやすはずもない。今後注意が必要なのは言うまでもない。石破自身が変なカン違いをしなければいいが・・・。
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さて、本日はこの【1時間足】チャートから見ていくこととしたい。
だれも誉めてくれないから自分で言うが、このトライアングル予想(緑色ライン)は非常にエクセレントな卓越したファインプレーであった。その時はあまりピンときていなかったが、あの金曜日朝の急騰はe波の上昇であったのだ。
これで目標値はほぼ決定。エリオット波動理論の公式では最長a波の長さ分をe波頂点から引くと
39010ー935=38075円が目標値となる。また別の計算ではa波底から同じ長さ下落すると考えて、
38375ー935=37440円という数値も出てくる。
最初のだと、日足押し安値に迫る下落だ。下抜ければ、買い方の浮足立ちぶりは相当なものとなる。2番目まで下落するなら、あの37510円を下抜けるのだから総投げが見えているだろう。
どちらにしても、ここからは一定の下落が残っていることは明白である。
【日足】
そもそもの話からしよう。
先週月曜日、急遽新シナリオを発表した。なんでこのシナリオにそれまで思い至らなかったのか不思議でしようがないが、それも運命なのであろう。思いつかない時は思いつかないものである。要は縁のものだとも言える。
重複するので端折るが、このシナリオでは現在は2波(青②)の調整中となっている。この2波の下落の行き先が、まずはエンディング・ダイアゴナル(緑ライン)の始点(赤②=37510円)であることは間違いない。エリオット波動理論では常識だ。
だから、上記でのトライアングル下放れの行き先も、2番目のものが正しいのかもしれない。38060円は単なる通過点である可能性が高いだろう。
【4時間足】
例えばであるが、4時間足でのライン引きならこういうラインになる。緑色ジグザグ波動3波動目がさらにジグザグ3波(赤色)になっているという構図だ。これだと、緑ライン3波動目の底値メドは拡大目標値(c=a×1.618)で36655円だし、赤色ジグザグ波動で計算しても拡大目標値は36965円となって、いずれにしても37000円円割れは必至である。
37000円割れなら、ここまで20週に及ぶ保ち合い相場を支えてきた、あのギャップ(現物指数で37654円~37394円、先物3月限での日中マド37405円~37155円)を完全に埋めてしまう水準ということになる。
やはり、日経がみんなが期待している上昇相場を演じるためには、このギャップをまずは埋めてからになるのではないか。埋めないうちはいつまでも売り方の執拗な攻めは続く。彼らの溜まりにたまった不満のエネルギーを放出させてあげなければラチが明かないのではないのか。
中途半端のままではいつまでも不満が解消されないのはオトコもオンナも同様だ。買い方よ、悔しいだろうが、ここはいったん引き下がって、売り方の気のすむように儲けさせてやろうではないか。その方が春の訪れは早い。
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(ではお聞きください。奥村チヨさんで「中途半端はやめて」)
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でなければ。こんな風なシナリオも浮上してしまう。
例えばこんな風に赤色5波動構成のリーディング・ダイアゴナル形状を認めざるを得なくなったらどうするの?
事は37000円割れではすまないぜよ。35000円水準を維持するのだって危なくなるのである。
無駄な抵抗はやめよう。今すぐ投降しよう。そして虎視眈々と買い場を待つのだ。リバウンドはきっとある。
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筆者は、まずは37500円水準まで下落しない限り、スイング的なカイはしないつもりだ。そして37500円前後では1回でもカイをする。それまではウリで儲けることになる。
37500円水準までの下落はいつになるだろうか。早ければ明日月曜日だろう。トランプは明日10日に相互関税の詳細を発表するらしい。その中に日本が含まれているかどうかは問題ではない。日本時間で10日の夜まではその悪材料を織り込むために下落するはずである。
その下落が38000円水準なのか、37500円まで進んでしまうのかだけの問題なのだ。
ただひとつだけ時間を逆回転させることがある。中国の出方だ。
トランプの相互関税の話も多分に中国の10日から発動される報復関税を念頭に置いたものだ。ギリギリで中国が折り合えば、相互関税対象国の中に中国は含まれないだろうし、やってきたら、中国を第一対象国とする内容になるのだろう。要は脅しをかけているのだ。
米中が手打ち式を行えば、イッキに相場は上昇する。これは確かなことだ。あと数時間、半日近く時間的猶予はあるだろうか。電話でオトナ同士の話し合いになるのだろうか。
それはわからないが、仮にイッキに上昇したとしても現在の波動トレンドを覆すほどの上昇ではないだろうと想像できる。再度39000円程度まで戻すのみで、ほとぼりが冷めればまた下落していくはずである。
トランプ関税の対象国は何も中国だけではないのである。
また、来週月曜日17日は米国市場休場日である。米国は3連休となる。今週金曜日まで思いっきりリバウンドさせるか、目いっぱい下げ続けてくるか、見ものである。仮にリバウンドさせてくる場合であっても上で書いたような下落が終わってからのことであることは言うまでもない。
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では、明日月曜日のトレードについて詳細に分析を試みよう。
【15分足】
この15分足で見ると、トライアングルe波の頂点39010円からは、下落の3波中4波の保合い期間ではないかと思われる。あるいは、4波がジグザグ波動で高値38565円で終了しているとすれば、すでに3波中5波が始まっていることになる。どちらにしても、明日は3波中5波の下落、そして4波休憩後に5波動目の下落が待っていることになろう。
ウリに決まっている。上で書いたように、その5波動目が38000円水準で止まるのか、37500円までいってしまうのかの問題である。
ギリギリの米中しゃんしゃんが決まらなければ、寄付きからマド明け急落は覚悟しておくべきだろう。この場合は4波の戻りを待ってからのショートとなる。
<重要ライン>
①42270・・・最高値
②41600〜41910・・・日中マド1
③40615・・・直近高値
④40460~40835・・・日中マド2
(参考)39965・・・現物225指数7/19始値
⑤39680~39910・・・4時間足天ネックゾーン
⑥39495・・・4時間足上値メド
⑦39315~39440・・・日中マド3
⑧39310・・・4時間足戻り高値
⑨39190・・・4時間足直近高値
⑩38935・・・ナイトセッション・バリュー上限値
⑪38835・・・ナイトセッション・バリューハーフ
⑫38800・・・5日線処
⑬38745・・・前日日中マド埋めライン
⑭38715・・・ナイト下落の61.8%戻し
⑮38575・・・ナイト下落の38.2%戻し
⑯38395・・・ナイトセッション・バリュー下限値
※38385・・・ナイトセッション終値
⑰38345・・・日足直近安値(ナイト安値)
⑱38300・・・4時間足下値メド1
⑲38235・・・日足支持ラインタッチ
⑳38120・・・本日下落目標値
㉑38080・・・4時間足下値メド2
㉒38075・・・1時間足トライアングル下放れ終点候補1
㉓38060・・・日足押し安値
㉔37915~37625・・・4時間足底ネックゾーン
㉕37865・・・日足ジグザグ下落N値
㉖37860・・・4時間足ジグザグ下落N値
㉗37800・・・本日下落目標値2
㉘37510・・・日足ダイアゴナル上昇2波底
㉙37440・・・1時間足トライアングル下放れ終点候補2
㉚37405〜37155・・・日中マド4
㉛36965・・・4時間足ジグザグ下落拡大目標値
㉜36655・・・日足ジグザグ下落拡大目標値
㊵36450〜36425・・・日中マド5
㊶34925・・・デッドライン
<詳細>
ただし、時間稼ぎの道はあると書いた。米中の歩み寄りだが、もう一つ、石破の首脳会談を過大評価した場合だ。そんな可能性はマーケットプロファイルでも見て取れる。下に掲載しておくが、それとて、大きな下落トレンドを逆転させることにはならないことを肝に銘じておこう。勢いがなくなれば戻り売り再開だ。
少なくとも㉘までは遅かれ早かれ下落するのである。
<ポジション>
売2(39800台、38900台) 1枚増
買1(38100台) 変わらず
※このまま下がってしまっては、儲け半減で作戦失敗だが仕方ないか。買玉は即切る。たぶん37500円前後での買い直しになるだろう。
<前日感想戦>
まずは9時を待っての38930円ウリからスタート。38700円前後を目指していた筆者は、38750円の安値を更新しない相場を今か今かと待っていたが、突然噴きあがりだした相場にはそれほど慌てなかった。むしろ売り増しの好機ととらえていた。(それでも朝の高値更新位は多少ビビったが。)
10時前38875円はバリュー下限値辺りだったが、それでも勢いは止まず、すぐ38925円でロスカット。しかし、39000円を10円しか超えられなかった処で勢いに陰りが出てきたのを見て、数分後38990円でウリ直す。
そして10時20分頃1発目の玉を5円抜きで決済後、再度上昇してきたところで38960円でまたもや売り増し。単価を少し上げて安全度を向上させた。
『もち合いに入るな』で、その高値近辺である38955円でももう1枚ショート。これは2時前当日の2番底と思われる38850円でキッチリ利確しておいた。
問題はナイトだ。
例のトライアングルのe波天井が日中の39010円なのか、そこからもうひと折れして高値を更新するかの警戒があって増玉はできず。そして、38800円を割り込まないような強い相場でもあったので、1枚を利確しておいた。雇用統計発表後の乱高下が終わったアト38860円でだ。
朝記事で書いたように10日の中国による報復関税発効日直前での手打ち式が恐かった。39000円をいくらも突破できるほどではないという自信はあったが自重した。本当は2枚多めに売玉をホールドしたかったが、あの位置=38800円台に居座り続けられてからのニュースになるとちょっとなあ。
そのあとニューヨークが始まって日経も動意づいたようだが、2度か3度38945円(日中バリュー上限値)を超えられないのを見て、それはそれで安心と終了した。
が、朝起きて消極作戦失敗に気づく。この位置なら大丈夫か。『39000円にはやはり届くまい』。
以上。
<金曜日ナイトセッションのマーケットプロファイル図>
(解釈)
ナイトセッション前半の38800円台でのもち合い相場が崩れて、ラスト近辺での38400円台のもち合い相場に進行した。その途中、38800~38600円のゾーンではアルファベットの積み上がりが小さいことから、そのゾーンには用のなかったことを意味する。「今さらその価格帯で問答してるヒマはない!」ということだ。
ナイト終盤のもち合いゾーンを見ていただきたい。大、中、小の3つの放物線の山が築かれているだろう。一番下が一番大きい山なので、下げ止まりが一応意識される処だ(山をローソク足と見たてればわかりやすい)。
例えば「さすがに下げ過ぎだろう」といった平均志向とか、「石破はいい仕事をした」とかの評価が固まり、下落の勢いや恐怖を上回ればそんな考えもありだ。その場合は小の山、中の山を、大の山と同じような高さまで高くするような感じで、往来相場を演じたらどのようなイメージになるだろうか。
3つの山は赤色のような一回り大きな山に統合されるだろう。それがレンジ保ち合いの意味である。すなわち、日経が月曜日に大きな下落をすることなく、逆に時間稼ぎのちょっとした上昇を演じるとしても、せいぜいが38600円前後までだろうと推測できる。
したがって、ここからは38300円以下に更に下落していくか、もち合い上部にいったん戻るかである。
したがって、寄付きから38600円前後まで戻るなら、それは格好のショートポイントとなろう。また38300円以下に先になってしまう展開なら、その時点で飛びつくしかない。下落は大の山をも飛び越えて、次なる落ち着き先を求めに突っ走ることになるだろう。
※この解釈もまた米中オトナの会話にならないことを前提とした話である。
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